猿板

遊山黒子衆SARUの記録

2022-01-01から1年間の記事一覧

tochikoな山歩き 風処

秋の風に誘われて谷筋に入りました。 今日はここでのんびりしようか 外でのんびり食事が出来る気候もあと少し 大岩が突き上げたこの沢には吹き上げる風が心地よい 見上げれば緑に覆われていた木々の間から空が開き時々枯れ葉が落ちてきて 陽の光が水まで届き…

寒露の加持ヶ峰遊山 雲の海

高気圧の中心が日本の北東側へ離れこの後の湿った空気が流れ込みやすく西日本の天気は下り坂となりそうだ。 ◆空を観るこの前線による雨が通過した後大陸から移動性高気圧が張り出して秋のヒンヤリとした空気を運んでくるため前線通過前後で気温が大きく変わ…

十三夜の奥物部遊山 栗名月

動物は煙を嗅ぐと直ちに逃げる。それは山火事を回避する様継がれているから。 でも私達は焚き火を見ると安心を覚える。 ◆日暮れのこと 「秋の日はつるべ落とし」 西の山に陽が落ち闇が森に下る。 気温もぐっと下がったな。 「満天の星空やねぇ」 天気は上り…

十三夜の奥物部遊山 月夜茸

「上手に染まっちゅうで」 黄金色と称されるブナの黄葉。しかし私の経験で四国のブナたちが上手く染まる姿に会うことは希だった。 ◆秋の色合いそんな四国は植物も動物も本州のものより小型になってブナなども葉も小さく樹形も違い独特の性質を持つものは少な…

十三夜の奥物部遊山 秋の水

深く切れ落ちた渓を挟む山腹が迫る林道は終点に向かう。35年間この山域を通った私達はこの林道の変化もずっと見てきた。 ◆渓を渡る 古の峠道を辿る林道を別れ奥物部の森に分け入る山道に入り長笹谷に降り杣が架けた橋を渡る。 四国は隆起の最前線に位置し特…

十三夜の奥物部遊山 秋の雲

車を降りて見上げる空に高層雲が足早に東に流れている。 前線は思ったより動きが早いか? ◆登り口 今日も私達だけの登り口の気温14℃で暦どおりに下がって来た。 半ズボンは終わりかな。 さあ 入ってもうか。 ◆林道を観る 「稜線は スイッチが入った?」 西の…

tochikoな山歩き アケボノソウと栗名月

秋風吹く季節の狭間にアケボノソウが咲いていました。 アケボノソウは二年草 この花は一昨年の種が発芽したもの アケボノソウの花には2個ずつ蜜の出る腺があり蟻はちゃんと知っているから不思議 そして今夜は旧暦の十三日昔の人は満月ではない少し欠けた月を…

十三夜の奥物部遊山 柚の実

三連休初日は前線が東の海上に進み冬型気圧配置になるも北日本は雲が広がる。四国は太平洋側を中心に陽射しが届きそう。 ◆空を読む2日目は北日本中心高気圧に覆われるが四国の太平洋側は湿った空気の影響で雲が広がりやすく雨の降る所がありそう。 午前の下…

秋分の三辻遊山 あけび

秋に移ろう樹々の葉色がさらに鮮やかになる処がある。「パワースポット」と呼ばれる場所も人が自然と絡合していた証かもしれない。 ◆森の中のもう一つの森 それは滝であったり大樹だったり私は山中で水が造った地形で感じていずれも多様な生き物も集まって命…

秋分の三辻遊山 いが栗

いったん峠に下った山道は三辻山の稜線に向かって登り返す。元々この近道は植林の作業道で不明瞭な急登で一般的ではない。 ◆稜に乗る 急な登り終えた山道は三辻山頂へ続く稜線に乗り人工林から自然林に入る。 なだらかになった山道は忘れられた昭和の園地に…

秋分の三辻遊山 秋の雲

2019年12月に始まった騒動で行動範囲が制限されはじめてから私達の最も身近にあった三辻山に気付いたことは不幸中の幸いだった。 ◆杖塚のこと 「涼しくなったねぇ」 昭和42年広場整備された杖塚にはタイムカプセルがあり当時の子供達は未来にどんな夢を描い…

秋分の三辻遊山 秋日和

登り口に群生する釣り舟草。先の大型台風の強風にも耐え健気に花を揺らす小さな命に ほんと励まされるよなぁ。 ◆静かなはじまり 車を停めた登り口から国境の峠を南斜面に向かって流れ落ちる滝雲が見て取れた。 「ついに10℃台」 そんな登り口の気温は18℃。 汗…

tochikoな山歩き 斜陽

道ばたで出会ったナミアゲハ市街地から山までよく見かけるアゲハチョウ 私達の行動と同じやね成虫を見かけるのは10月までだそうでもうすぐお別れかな。 道沿いのテンニンソウはハマキムシの仕業か卵を抱えた葉がぐるぐる巻き 山に来ると陽の傾きを感じます …

秋分の三辻遊山 彼岸明

台風18号は次第に離れて四国は高気圧の圏内で広く晴天。気温が高めで昼間は暑く感じられる。 ◆空を観る 週末ごとに訪れた台風から日本を護ってくれた南海の高気圧は大陸の高気圧に押され次第に南下するがまだ寒気の暖気の押し合いは続くだろう。 ◆穏やかな朝…

河童の日々遊山 巡り会う

山に行かない休日に友人が営むギャラリーの常設展示に会いに出かけた。 ◆一期一会 「今日オーナーは お休みです」 私は友人との会話も楽しみなんだが仕方なし。 ◆残り物には福がある? 失礼な言い方かもしれないが私は「残りもの」に興味がある。それは「値…

秋分に入る伊予国遊山 霧中

湿原畔のベンチでお昼にした。 ここは高地下水位地下構造で水が湧き竜神平のみならず皿ヶ嶺全体に恩恵を与え有枝川の源流で山麓にも恵みを与えている。 ◆お昼時 「芋炊きにうどんを投入します!」 今回口福長Y'sが構えたのは伊予の郷土鍋料理「いもたき」だ…

秋分に入る伊予国遊山 山燕

「これはツリバナ」 ニシキギ科の落葉低木。山地に自生。6月ごろ長い花柄の先に帯紫色の小花を下垂花後球形の朔課を結び紅葉が美しく種子は赤い。 ◆自然の森 山道は雲の中に入ってゆく。 四国沖を通過するが外側を巻く雲による風雨は避けられないがこの時四…

秋分に入る伊予国遊山 雲海

皿ヶ峰に行こうか。 「それやったら1時間です!」 自己責任を言う通行止めだろうが日本人はやってはいけない事はしない。 ◆臨機応変 雨は殆ど止んでいたが南の台風に備えた北の登りでも山は複雑な地形で予測を超えた気象現象を起こす事が多いもの。 愛媛県東…

tochikoな山歩き 風の時計

雲の間から松山が見えた!行き先変更となった皿ヶ峰 雨の滴が似合う緑に覆われた道の先には 頂上付近に平坦地が広がる龍神平があります。 少しして谷から上がってきた雲が流れる中に イワツバメが飛びました。 そういえば9月の中旬頃稜線で出会っていたイワ…

秋分に入る伊予国遊山 朝霧

昼間は暑さを感じる体感になり台風の接近で雲が多くにわか雨も想定。四国は頭部ほど不安定になりそうでザッと強まり雷を伴うかもしれない。 ◆空を観る 寒暖押し合うこの頃は荒天が多く前線付近では注意を要し台風が加われば改めて言うまでもないことだろう。…

嵐の前の加持ヶ峰遊山 蟻地獄

古の修験場真名井の滝の左岸の岩に架かる鎖場を登る。ここからは上は神の領域で先人も入る事は希だったろう。 ◆大岩の頭 真名井の滝頭には日本庭園の様な河原があり四季折々美しい風景を見せる。 紅葉も楽しみだなぁ。 「えい風吹きゆうで」 大岩の頭の一つ…

嵐の前の加持ヶ峰遊山 熊ん蜂

「ドングリが 出来ちゅうで」 中身は転げたか食べられたか深山の寺には栃の老木が根を張る。 ◆定福寺奥の院 梶ヶ森8合目にある歴史を1300年溯る定福寺の奥ノ院もこれから秋の色に埋もれてゆく。 「風が秋になってきた」 台風は海を攪拌し海水温を下げ大陸の…

嵐の前の加持ヶ峰遊山 蛙の子

「ヒキガエル 何才やろう」 5㎜足らずのおたまじゃくしが変態し1年で6cm位に成長するがその生存率は3%前後と言われる。 ◆滝頭に上がる 山道は落差20mの滝を成す大岩の右岸を上がった滝頭にある清水を塞き止めた河原にあがる。 暑さ寒さも彼岸まで。 樹々に…

嵐の前の加持ヶ峰遊山 蟹の子

ススキが穂を出した。 イネ科の大型多年草。日当たりの良い山野に自生する。花穂が獣の尾を思わせ尾花と呼ばれる。 ◆登り口 足早に北に流れる雲は時々切れ間から青い空を見せまだ雨にはならない様だな。 「静かやね」 ススキが風に揺れる登り口。気温は20度…

tochikoな山歩き 繋ぐ

かよう森はアカショウビンや蝉の音も聞こえなくなりかわりに微かな虫の音が迎えてくれました。 夏にはあまり気づかなかったススキが花穂を出しはじめています。 沢沿いに差し掛かるとヒキガエルの子に出会います。 私達に驚き小さな葉に身を寄せる小さな身体…

嵐の前の加持ヶ峰遊山 天蓋花

台風14号は沖縄の東海上を北西に進む。西日本太平洋側は台風の湿った空気が入り四国は東から雲が流れ込み雨が降りはじめる。 ◆空を観る 今年は日本南岸の海水温が高くこの時点の中心気圧は910hPaと強い。もし940hPaで上陸なら歴代4位となる。 今回の14号は九…

三辻山白露の遊山 団栗

どの森にもまほらがある。それは山の平坦地だったり河となる清水出流処だったりどの山にもある事を見てきた。 ◆森の中のもう一つの森 「やっぱり 鳥の囀りが多いね」 それは山に生きるもの達も感じているのだろう。 ◆杣の道 「ここも落ち葉が多い」 古の杣道…

三辻山白露の遊山 茸山

「ツクバネソウの実が落ちた」 黒い実を落としたあとの紅葉したガクが残ったのだろう。 森の時計も綺麗に終わったな。 ◆稜に乗る 植林に射し込む陽を追って山道は急斜面を葛籠折れに上がる。 ここはいい運動になるわぁ。 近道は三辻山登山道に交わり稜線に根…

三辻山白露の遊山 露草

「ここのサツキらも だんだん草に吞まれゆう」 昭和42年自然休養林に指定され広場として整備された杖塚に上がる。 ◆杖塚 「雨 上がったね」 四国に南東から流れ込む雨雲はやはり一点にまとまる事はないようで山にぶつかっても長く降らないだろう。 「普通に…

三辻山白露の遊山 釣舟

「ツリブネが咲いた」 ツリフネソウ科の一年草。山地のやや湿ったところ半日陰を好む。名は帆掛け舟を吊り下げたような形による。 ◆分け入る 山間を上がり霧雨となった静かな登り口の気温は21度。雨上がりもあるが吸血虫も居ない いい感じで歩けそうだな。 …