車を降りて見上げる空に
高層雲が足早に東に流れている。
前線は思ったより動きが早いか?
◆登り口
今日も私達だけの登り口の
気温14℃で暦どおりに下がって来た。
半ズボンは終わりかな。
さあ 入ってもうか。
◆林道を観る
「稜線は
スイッチが入った?」
西の綱附けの稜線に
微かな秋色が見えだした。
林道端に咲いた秋の花は
盛りを過ぎた残花の佇まい。
「忙しいねぇ」
温かそうな長毛を纏った丸花蜂も
冬ごもりの備えに飛び回っていた。
「ウワバミソウがムカゴつけた!
Tommyさん美味しいき食べてみて」
そんな林道は木洩れ日と共に
清々しい秋の風が吹き抜ける。
◆樹々を観る
「カサカサ軽い音」
私も雪が降る前の
落ち葉を踏む音が好きだ。
日照時間が短い谷間を走る
林道もそうだったが山の樹々も
今年の葉色は薄いように感じた。
紅葉は樹々が落葉する前に
大切な葉緑素を幹に仕舞い
残った色素で葉が染まる現象で
色の濃淡は日照時間に左右される。
「台風も続いたし
陽が陰る日が多かったろうか」
そうかもしれないなぁ。
まあ淡い紅葉も楽しみかもな。
◆空を観る
雲の流れも落ち着いた。
今冬の24時間周期の前線通過は
変化の折り返しに入ったようだ。
「河童天気予報はどう?」
秋雨前線では重い寒気は
太平洋の暖気の下に潜り込み
大体秋雨はシトシト降るもの。
tochikoとTommyさんは
森の月見を楽しみにしている。
今夜は穏やかだと思うよ。
いく山のかなたといへど秋の雲 飯田龍太