猿板

遊山黒子衆SARUの記録

三辻山白露の遊山 団栗

                             

 どの森にもまほらがある。
それは山の平坦地だったり
河となる清水出流処だったり
どの山にもある事を見てきた。

◆森の中のもう一つの森

 「やっぱり
   鳥の囀りが多いね」

それは山に生きるもの達も
感じているのだろう。

◆杣の道

 「ここも落ち葉が多い」

古の杣道にも風に落とされた
樹々の葉が敷かれて待つものに
分解されて大地に還り命を養う。

                 

 「栃の実が出来ちゅうで!」

 ウバユリも実になって
命を繫ぎ他の命の糧にもなる。

 

 森の命は永い年月繋がって
激動する地球環境を生き抜いた。

 さあ 帰ろうか。

                                           

◆かえり道
 自分を造ってくれた祖先と
生かしてくれる自然を神と崇め
日本人は空をみて大地を耕し
空を見て海や川に漁に出た。

そんな祖先は「科学」がないから「感受性」が鋭く
例えば消化に良くない食べ物を感じていたと言う。
教科書は読むが自然を見てない現代人はどうだろう。

 「だから山に行くっていいよね」

     

 ボクもそう思うなぁ。

「河童天気予報
     大当たり!」

 晴れたな。

◆寄り道
 未来を悲観するのも大脳の欠陥。
天気予報もネガティブに報じる事が多いから
登山は山には入って「どこで引き返すか」
それを見定める事が大切だと思っている。

                       

 「今日の天気予報は
   雨って言ってましたよね」

山は入ってみないと解らんもねぇ。

        頂きます。

            どんぐりのところ得るまでころがれり  成瀬櫻桃子