猿板

遊山黒子衆SARUの記録

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

小屋閉めの剣山遊山 霧氷林

泊まり客は雨予報のためキャンセルが多かったとしても私達の朝食はまた一番最後だった。 飲み過ぎなんだろうね。きっと。。。 ◆変化の時 朝食をゆっくり頂いて時々見ていた雲の動きが変わり薄くなって風に押され始めた様子。 もうちょっと待ってもうや。 雲…

小屋閉めの剣山遊山 山小屋

「最後の続きってなんや」 山は天気が悪いと心が沈むもの。このような笑いのエッセンスだって山で大切な装備になると思っている。 ◆帰ったこと 「お疲れさまでした」 下で待ったのが幸いし山雲の中だが風は弱まり雨も殆ど止んでくれた。 ◆持ち寄ること 下で…

小屋閉めの剣山遊山 寒の雨

では 行ってきます。 お腹が落ち着いたころ風雨がずいぶん落ち着いてリフト再開の連絡がはいった。 ◆臨機応変 私達は「機に臨んで変に応ず」その日その時の空と山を観て型通りの処置にとらわれず行動する。それが物見遊山の心だと思っている。 「おかえり~…

小屋閉めの剣山遊山 寒い雲 

「見頃やおか」 吉野川を渡り入る祖谷郷は紅葉の盛りを迎えていた。 でもこの雨で散るろうね。 ◆祖谷川を溯る 全国区となった祖谷郷はこのお天気でも紅葉を求めた観光客もそれなりに訪れていた。 ◆雲と風 峠に上がり始めるころ対岸の山懐から山旗雲が立ち南…

tochikoな山歩き 小雪の旅

ブログで知り合った山友達が四国遍路で土佐へ入り 足休めに土佐の老舗「寿し柳」の皿鉢でこころばかりのお接待 ごちそうさまの大皿は美しく土佐は豪快で賑やかで良いなぁとあらためて思う。 遍路道の途中で送っていただいた風景は身近な景色だけに不思議な感…

小屋閉めの剣山遊山 虎落笛

低気圧から延びる前線が日本を通過。前線近傍では強雨や雷雨に注意が必要だ。また等圧線の間隔が狭まるため強風を伴った荒れた天気となるおそれがある。 ◆空を観る前線通過後は西高東低の気圧配置となり西から上空の強い寒気が流れ込む。日本海側を中心に雨…

冬に入る三ツ辻山遊山 茨の実

「茸もそろそろ終わりやね」 大型の菌類の俗称。古くは「たけ」「くさびら」と呼ばれ季語になったのは江戸初期から。 ◆森の中のもう一つの森 この森のまほらはいつも鳥の囀りが響いていて鳥笛を鳴らすと答えてくれる。 ◆かえり道 さて 帰ろうか。 日本人は西…

冬に入る三ツ辻山遊山 冬の海

近道は稜線手前で三辻山への登山道に入る。この頃から山を覆う雲に青空の隙間が見えてきた。 ◆赤良木園地 「陽が射してきた」 稜線の山道は森へ緩やかに下り山頂直下の忘れられた園地に至る。 今日は頂上に上がる価値ありやな。 ◆頂に上がる 家を出て2時間余…

冬に入る三ツ辻山遊山 冬の鳥

「なかなか晴れんね」 山は気圧差があるから下界の天気予想とは別のもの。 杖塚上がろうや。 ◆杖塚 休養林の広場で一休みする。この時上空の雲は南より流れて大洋の高気圧が押す様が見えた。 ◆赤良木峠 来た道を引き返し古の峠道に入り峠に下る。 山道は標高…

冬に入る三ツ辻山遊山 枯尾花

枯れつくした尾花だが枯れた穂が風に吹かれて斜陽に立つさまもまた趣がある。 ◆静かな朝 時折時雨が降る登り口の気温は6度と冬らしい気温となってきた。 ◆分け入る 「今日は陰影が強いかな」 歩き始める人工林の林道は灌木が落葉し陽が射しはじめた。 林道…

tochikoな山歩き 冬の始まり

高知市の北山かよう道は冬の始まりでした。 葉は終わりの時期を迎え北斜面の木々はほとんどが落葉し 芽吹きの頃から見えなくなっていた森の向こうが見えるようになりました。 今年もこの景色に会えました。 赤い実で冬を越すミヤマシキミこれからは冬の眠り…

冬に入る三ツ辻山遊山 時雨る

四国山地にも雪をもたらせた上空の寒気の南下はピーク過ぎて次第に天気は回復し日差しが届く。 ◆空を観る 立冬と共に日本まで下り一週間居座り続けた寒冷渦は冬将軍本陣から切り離された言わば「はぐれ雲」の様なもの。 上空1500m付近 上空5000m付近 原因は…

秋惜しむ加持の森遊山 晩秋

滝下る古の修験場であった真名井の大岩が堰き止めた渓を私はこの山のまほらと思っている。 ◆まほらへ入る 大岩の頭の東屋で一休みする。土壌が乏しい岩場は石楠花や躑躅が根を張り紅葉は赤となる。 急峻な地形を下った渓は紅葉(こうよう)谷と呼ばれる。 ◆…

秋惜しむ加持の森遊山 落葉

梶ヶ森を望む山麓にある定福寺の歴史は1300年溯る。寺から見上げる梶ヶ森の稜線は横たわるお釈迦様のように見える。 ◆ひと休み 宿坊の軒下をお借りする。気温は7℃で寒気の動きはない。 「だいぶん森が透いたね」 ◆渓を溯る 奥ノ院から修験場に続く幾つかの道…

秋惜しむ加持の森遊山 紅葉

山道は落差20mの滝を成す大岩の右岸を上がった滝頭にある清水を塞き止めた河原にあがる。 ◆滝頭に上がる 紅葉に囲まれた滝頭の釜。十日の間に変わったこの風景は通うたびに出会える一期一会。日本の山は世界一美しいと思う。 ◆錦秋の森 山道は滝頭から渓に沿…

秋惜しむ加持の森遊山 黄葉

「染まったね~!」 登り口から見える山頂部からここまで一気に下ったようだ。 急に冷えたからねぇ。 ◆頂を見る 登り口の気温9℃は二週間前と変わっておらず訳があっての早駆けのせいかまだ誰も訪れていなかった。 ◆人工林 「クロモジは黄葉」 緑の樹皮の黒斑…

tochikoな山歩き 錦深まる

進んだねー前回訪れてから10日やにね。 陽がより南に傾いて落葉した木々が錦を増す。 いつもは薄暗い林道もクロモジの薄い黄色が灯りのようです。 見上げるいつものシロモジも そしてこれは始まったばかり(^^)/ 登るごとに差し込む光がより明るさを添える 谷…

秋惜しむ加持の森遊山 秋空

上空に寒気を伴った低気圧が北日本付近をゆっくり通過する。西日本の日本海側は雨の降りやすいが太平洋側は概ね晴れる見込みだ。 ◆空を観る この頃らしい寒暖繰り返し次第に寒気が勢力を強くしてきて立冬位から季節変わりの荒天となる?! 日本の四季の変化…

晩秋の奥物部遊山 紅葉晴れ

友人の経験豊富な木工作家が300年は生きていると言った栃の老木の鱗状になる樹皮は無意味に剥がれ落ちるのか。 ◆大きな木の下 大樹の根元で眠ると深い睡眠を得られることは多くの人が体験するがその理由は今もって解っていない。 と言うか解る必要があるのだ…

晩秋の奥物部遊山 大きな木

カヤハゲの登り返しを終えて尾根を巻く処に樅の老木が立っている。樅は脂が多く風が強い処に根を下ろし私は森を護る番人の様な存在と思っている。 ◆まほらに帰る 「ただいま帰ったよ」 この森の番人に挨拶してヌル谷に添い森のまほらに入る。 ◆ヌル谷のナロ …

晩秋の奥物部遊山 透き通る

姿の見えない鳥たちのお互いを呼び合うようなさえずりに囲まれた。 ◆鳥笛を鳴らす 「寝癖がみえたで」 山鳥の渡りは終わったろうからバードコールに答えるものはここで冬を越すものたちだろう。 ◆森を見る 林道は尾根を巻きはじめ対岸のカヤハゲの森が見える…

晩秋の奥物部遊山 落葉踏む

登山口にはそこそこ車はあるがいつもの登り口は私達だけのようだ。ぽっかり開いた空は晴天だったが高層絹雲は天気の変化を告げていた。 ◆分け入る登り口の気温は先週と変わらず9℃今年も順調に冬が下っているようだ。 さて 行ってみるか。 ◆山を観る 「染ま…

tochikoな山歩き 麓

奥物部の森地球の皺のふもとで 対岸の森の秋が上から駆け下りてくるのが見えました。 見上げると透き通った空気が見えるような薄青の空に 川の流れのような雲が泳いでいました。 落葉し終わっているかと思ったMothertreeは未だ葉を残し 日差しを優しくしてく…

晩秋の奥物部遊山 柚子の実

日本は高気圧に覆われ秋晴れとなるが四国は高気圧の縁となり湿った空気が流れ込み雲が広がり夜には雨の降りそう。 ◆空を観るこの週は寒気の南下と共に気圧の谷が通過し天気図には表現されない小さな低気圧や風の衝突によって発生した雲が広がりやすくこの時…

霜降に入る加持の森遊山 霜晴れ

修験場であったことを伝える古い鎖が架けられた巨大な岩を今は階段を使って滝頭にあがる。 ◆滝頭に上がるこの岩、石、木と苔むした倒木に落ち葉その合間を清水が流れる調和の取れた造形を人間が意図して作ることが出来るだろうか。 この上にも公が設置した木…

霜降に入る加持の森遊山 蟻地獄

「最近見んなったね」 ウスバカゲロウの幼虫。縁の下や松原などの乾いた砂の中にすり鉢状の穴を掘り滑り込む蟻など捕らえる。 ◆定福寺の奥ノ院かつての宿坊の軒下を借りて今日も荷を下ろし一本立てた。この時の気温5℃は寒気の訪れを告げている。 「いつ来て…