いったん峠に下った山道は
三辻山の稜線に向かって登り返す。
元々この近道は植林の作業道で
不明瞭な急登で一般的ではない。
◆稜に乗る
急な登り終えた山道は
三辻山頂へ続く稜線に乗り
人工林から自然林に入る。
なだらかになった山道は
忘れられた昭和の園地に至る。
「頂上行ってもうや」
◆頂に登る
「まだ陽が強いね」
昭和の園地のすぐ上に
標高約1100mの頂上がある。
今年は偏西風の南北の蛇行が大きく
季節変わりが激しいかもしれないな。
「土佐町は
よくある雲海」
早明浦ダムがあるからな。
◆風のこと
「森が透いた」
樹々は樹皮の更新に風を要し
植木も外の方が大きく育つ。
例えば風力発電は指摘される
稜線を越える鳥の衝突だけでなく
山に吹く風を人が奪えばどうなるか。
「白木が色づきゆう」
トウダイグサ科の落葉高木。
材は白く枝・葉柄に白乳を含む。
6月頃長い花穂に花を付け果実は球形。
種子の油を灯用・塗料・髪油とした。
物言わず自然の中で繫いできた
命達のこともきちんと考えないと
子孫に大きなツケを残す様な気がする。
自然への悪影響が実証されたダムも参考に。
◆節の移ろい
「中身があるで」
台風で落とされたか。
今年も恵みの秋が始まる。
先回も台風で落とされた
ブナの枝には沢山実が付いていた。
「動物も喜んじゅうで」
行く秋や手をひろげたる栗のいが 芭蕉