猿板

遊山黒子衆SARUの記録

2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

大暑に入る加持ヶ峰遊山 万緑

枝沢湧く深い処にある歴史を1300年溯る定福寺の奥ノ院にある遍照院でいつも最初の休憩をとる。 ◆深山の寺 境内の樹々の葉が出揃って対面の山並は見えなくなったが木の間をとおる風は涼しくなった。 ◆修験の域 さあ 行こうか。 一休みした奥ノ院から登る古い…

大暑に入る加持ヶ峰遊山 緑蔭

この山の特徴でもある落差20mの滝を成す大岩の右岸を巻いて滝頭に上がる。 ◆滝頭に上がる 本流の佐賀山谷川に入る枝沢が山道に流れ出していたが足を取られることはないのでバシャバシャ登るも気持ちよし。 独立峰は雲を集め雨を降らせ雨水は複雑な地形を刻み…

大暑に入る加持ヶ峰遊山 飛沫

「青々してきたね」 登り口から仰ぎ見る梶ヶ森の山頂部の樹々は晩夏の装いになってきた。 ◆分け入る 登り口の気温は23℃。この標高なら平年並みで気持ちよく汗を掻けそうだ。 さあ 入ってみるか。 ◆植林のこと 山道は植林から始まる。 杉は1種1属の日本固有種…

tochikoな山歩き 水飛沫

水しぶき飛び散る粒状になった水 龍王の滝はいつになく近づくことを躊躇するほどの水量でした。 梶ヶ森は水源を追う道 草木や地面に残る水を感じ沢は小さな水を集め白い筋となってしぶきを上げて流れていました。 「こんな時はめったにないね」 枝の先に残さ…

大暑に入る加持ヶ峰遊山 夏川

梅雨前線は東北北部付近に停滞。日本の上空には暖かい空気が流れ込み昼間は気温が体温に達する猛暑となる。 ◆空を観る連休明けの火曜日にかけて太平洋平洋高気圧が勢力を強め西日本や四国も強い日差しが届きそろそろ梅雨明が見えてくるかな。 因みに高知と同…

晩夏の剣山遊山 結

強く変化の風が吹き上がる山頂に御座す剱山本宮の鳥居を潜り山道は剣山頂上ヒュッテに至る。 雨が来る前に山頂見ろうや。 ◆山頂のこと 山頂部に山雲はなかった。数え切れない位上がった剣山で頂に立ったのは数回だろう。 「河童ちゃんらしいね」 だよな(笑…

晩夏の剣山遊山 転

「これブナでね!!」 雨で集まったんだろう。殻だから昨年のものだが 凄い量やねぇ! ◆川出流ところ 雨雲を集める剣山より出流幾つかの川は日本屈指の清流で吉野川に入り多くの命を養う。 水は地球の命らの源。 その恵みで生きて来た祖先が雨雲を生み出す高山…

晩夏の剣山遊山 承 

「山は涼しいね」 登山口の気温は21度。高度差による気温低下もあるがまだ寒気の影響も考えたいな。 ◆帰るところ 「ただいま帰りました」 「お帰りなさい」 いつも剣泊はここから始まる。 まずは一本下さい。 「地の物じゃけど よかったらとうぞ」 ここも私…

晩夏の剣山遊山 起

梅雨前線は本州で停滞し各地で雨が降りやすい天気となる。前線の南では湿った空気が流れ込み雨雲が発達しやすくなる見込み。 ◆空を観るその後梅雨前線はゆっくりと北上東北や北陸を中心に雨が降り続き四国は湿った空気が流れ込みやすく気温も上がり大気は不…

tochikoな山歩き ナツツバキ

「今日は歩いて登ろうね」 剣山頂上ヒュッテへの道は通り慣れた道ではあるけれどその時期ならではの発見もあります。 「ナツツバキやったがや」 気づけばその存在は大きく感じます。 花期は6月から7月頃の梅雨時期で花以外はあまり椿に似ていない 観察してい…

小暑に入る三辻遊山 山霧

苔むした石積が支える杣道は工石山の南山麓の集落から始まり山域の幾つかの峠を繫いだ古の道。 ◆杣の道 四国山地の南に位置する土佐は雨に恵まれた山岳地帯が多く良材を産し山地の層も厚かったため漂泊民と言われた木地師が長く滞在する里が点在していた。 …

小暑に入る三辻遊山 沙羅

「虫が造った模様」 森で生きる為の調和には時に命のやり取りも必要だ。 虫も造形に参加してる。 ◆赤良木園地 「ルリと鶯に これはサンショクイかな」 忘れられた昭和の園地は鳥らの囀りと蟬時雨で充ちていた。 ◆共生の森 自然に生えたブナと樫が並ぶ暖温帯…

小暑に入る三辻遊山 山蟹

杖塚に近づき空が明るくなる。ここまでほとんど風はなかったが雲に覆われた山道は涼しく感じた。 ◆雲の中に入る 「気持ちえいね」自然休養林の広場に上がり一休みしながら給水をする。 汗も気持ちよく感じるな。 山雲に覆われた空は陰影だけの水墨画の様な風…

小暑に入る三辻遊山 空蝉

「朝顔に釣瓶とられてもらひ水」 井戸の釣瓶に絡みついた朝顔蔓を切るには忍びないので近所に水をもらったという戦国城主妻の日本人らしい心の俳句。 ◆分け入る 「濃霧やね」 静かな登り口は気温23℃。山歩き程度の運動発汗なら十分放熱ができる気温だろう。 …

tochikoな山歩き 光の粒

梅雨らしい天気が続く中雨の合間を見て歩くかよう道 雲の中を歩くのも良いものです。 時々出会う蜘蛛の巣は雨の粒を纏いいつもより白く光っていました。 いつもはうっとうしいと思う雲の巣もとても美しい姿で歩みが止まります。 白い花は暗い森の灯りのよう …

小暑に入る三辻遊山 川霧

梅雨前線が日本上空に停滞。東北から九州は雨の降る所が多く前線に近い日本海側や南から流れ込む暖湿流の影響で強雨や雷雨の恐れもある。 ◆空を観る 太平洋高気圧が梅雨前線を北に押し上げ梅雨末期の大雨モードに変化がありそうな気配。この週末から梅雨末期…

【過去板】河童の日々遊山 なつ日日

涼やかに 軽やかに 気持ちよく 夏のくらしをととのえる 日日からの提案です。 ◆四季のお買い物 涼しいDMに誘われて友人が営むギャラリーをtochikoと共に訪れた。 「暑うなったねぇ」 ◆肌に合うもの 夏をより涼しく過ごすためには体温を持たない植物の素材が…

【過去板】晩夏の三辻山遊山 遠い雷

昭和42年全国初の自然休養林に指定された工石山の広場として整備された杖塚に上がる。 ◆空を観る この山域に入るときは工石山の南斜面の開けた広場で空の様子を観ている。 風向きは西からだな。 ここに植えられた草木らも夏の花が咲き春の花は実を結び今年も…

【過去板】晩夏の三辻山遊山 喜び雨

森に陽が射し始めた。木間の空の雲の流れは早く天候の変化を告げているがどこに向かうかは前線しだい。 ◆変化を観る この山塊は木々で解りづらいが南側に急峻に切れ落ちているため気圧差により麓から風が吹き上がり頂を結ぶ稜線に雲が発生しやすい。 今の雲…

【過去板】晩夏の三辻山遊山 夏の雲

「流石に今日は だれも来んでねぇ」 登り口の気温は20℃。 この天気予報じゃね。 ◆傘差し遊山 僕らは写真を撮りたいから風の強さと雨の降り方を観て傘差しで大丈夫なら山に入る。 雨具は空気を感じないからね。 霧が醸す幻想的な風景や水を喜ぶように輝く草木…

【過去板】晩夏の三辻山遊山 夏の雨

前線は東日本を通って西日本の日本海側へ。前線に添って暖かく湿った空気が流れ込み特に前線南側の太平洋側で雨雲が発達。西日本は局地的に激しい雨となっている。 ◆空を観る今朝まで西日本各地で雷を伴う大雨があり複雑な地形の山間はそれなりに降っている…

夏至の三辻山遊山 青苔

「シャクナゲが 若葉を出した」 さて今年は裏か表の年か? 落葉もカサカサ気持ちいい。 ◆落葉のこと 1年中葉を付けている常緑樹はずっと緑の葉をつけたままではなく春に若葉と入れ替わりに落葉するが落葉樹に比べるとあまり目立たない。 ◆まほらに還る まほ…

夏至の三辻山遊山 青葉

「やっぱり降ったんや」 山頂に上がる道の草木らが天に広げた葉に雨粒を乗せていた。 山雲は最後まで残るきね。 ◆三辻山山頂 標高約1100mの山頂に立つ。 ブナが生きる山の頂に家を発って2時間で着くことは有り難いことだ。 「都会では贅沢やろうね」 不便な…

夏至の三辻山遊山 青嶺

「午前中は大丈夫かな」 夏至は太陽が最も高く昇り昼が一番長く夜が一番短くなる。二十四節気の真ん中折り返しの節。 ◆杖塚のこと 「森を出ると蒸し暑いね」 昭和42年県民の森に指定され広場として整備された杖塚に上がる。 風があるだけいいかもな。 「土佐…

夏至の三辻山遊山 忍冬

雨上がりの空は薄雲に覆われ梅雨の中休みらしい天気だろう。今年の梅雨は陽性型と言われて雨と晴れがはっきり分かれている。 ◆空を観る 標高約900m静かな登り口気温19℃は平年並みだろう。 「甘いスイカズラやね」 スイカズラ科の半落葉の蔓性木本。初夏葉腋…