猿板

遊山黒子衆SARUの記録

2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

寒露に入る加持ヶ峰遊山 紅葉晴

修験場であった事を伝える鎖場に架けられた階段を登り真名井の滝の頭に上がった。 ◆修験場のこと 滝頭の二段の滝が見せる四季の風景も楽しみにしている。 渓の落葉は増えてきたが紅葉の盛りには早かったな。 ◆滝頭のこと いつも休憩する真名井の大岩の岩頭に…

寒露に入る加持ヶ峰遊山 渓紅葉

梶ヶ森を望む山麓にある歴史を1300年溯る定福寺。その奥ノ院の宿坊 遍照院でいつも腰を下ろし休憩する。 ◆深山のお寺 「静かでえぇですねぇ」 “ 世の中にまじらぬとには あらねどもひとり遊びぞ我は勝れり ” そんなことやろうかねぇ。 「森が透いてきた」 気…

寒露に入る加持ヶ峰遊山 繭の中

龍王の滝が流れ落ちる地形を成す大岩の右岸にある滝頭に上がる急な山道を登った。 ◆滝頭のこと 龍王の滝頭には上部二段の滝が流れ込む大きな釜があり四季折々の自然風景を見せてくれる。 「落葉が増えて来たね」 釜を囲む木々にも淡い秋が見え始めたな。 ◆山…

寒露に入る加持ヶ峰遊山 岩煙草

「染まってますね!」 ほんの二週間前青々としていた山頂部が秋に染まりはじめていた。 いっぺんに始めたな。 ◆登り口のこと 「今日も静かやね」 登り口の気温11℃は例年よりちょっと涼しい程度で寒気は一度収まるように感じる。 さて 入ってもうか。 「これ…

tochikoな山歩き 水鏡

佐賀山谷川の上流部水源地に近い紅葉谷に映る空 小さな沢の上を囲むように秋が訪れていました。 これから大岩を下る水は時に大きな滝になります。 小さな支流は水を集め川幅を広くしながら里に下る 水はただただ そのままに高いところから低いところに流れる…

寒露に入る加持ヶ峰遊山 秋の空

西高東低(冬型)気圧配置になる。北日本の上空には強い寒気が入り大気が不安定で雷やヒョウを伴い平地でも初雪の可能性がある。 ◆空を見る翌日は高気圧が張り出し西から冬型の気圧配置は緩む。太平洋側は晴れる処が多いが寒い北風と気温低下に注意だろう。 …

晩秋に入る三辻遊山 大樹

「シラキは早いね」 トウダイグサ科の落葉高木。材は白く、枝・葉柄に白乳を含む。種子の油を灯用・塗料・髪油とした。 ◆赤良木園地 森に還ろうとしている昭和の忘れられた園地に腰掛ける。 真っ赤とは言えないが真っ先に秋を告げるよな。 ◆調和の森 昭和の…

晩秋に入る三辻遊山 竜胆

飛行機の音と共にパラパラ雨粒が落ちてきた。これは排気と翼の渦で生まれた水滴が地上に落ちてくるもの。 ◆杖塚に上がる 「雨 止んでるね」 自然休養林の広場整備された杖塚でいつも空の様子を観ている。 早駆けしてよかったな。 「ムカゴ付いたで」 そろそ…

晩秋に入る三辻遊山 螇蚸

標高約900mの登り口の空には陰影ある雲が静かに北西方に流れ着いた時には小雨が舞っていた。 ◆登り口のこと 「降りはじめやね」 静かな登り口の気温は14℃。今日は暖湿流で湿度ある様だが汗掻いても寒気で気持ちいいかもな。 「ツリフネのお花畑」 牧野先生が…

河童の日々遊山 ぬりもの

「2021年秋『ともにつくる』が放送された。 フランス人シェフが輪島塗に捧げるひと皿を ぼくはフランス料理に捧げる漆器を共につくりあげた」 ◆待っていたこと 山に行かない休日に友人が営むギャラリーの待ってた塗師の展覧会を訪れた。 いつも最終日なんだ…

tochikoな山歩き 清秋

トウダイグサ科のシラキはカエデ類より一足早く色づきます。 色濃くなり始めています。 この辺りの標高では木々がゆっくりと葉緑素をたたむ頃 足元で群生していたトサノミカエリソウは 花穂の下部は結実の準備をはじめマルハナバチが後から咲いた残り少ない…

晩秋に入る三辻遊山 山桜

本州付近は移動性高気圧に覆われ北日本や東日本は晴れる所が多くなる。かわって西日本の南海上に低気圧が発生西日本太平洋側を中心に雨が降りはじめる。 ◆空を見る翌日は前線を伴った低気圧が東日本の太平洋側を東進に伴い日本海にも別の低気圧が東進し太平…

仲秋の加持ヶ峰遊山 秋風

「真名井」は神聖な井戸のこと。先人が清水が湧き出すとして祀り修験場とした深山の滝に山道は至る。 ◆真名井の滝頭 ここが修験場であったことを今に伝える鎖場に架かる階段を登り真名井の滝の滝頭に上がった。 滝頭の上にはもう一つの滝がありその岩盤に絡…

仲秋の加持ヶ峰遊山 落葉

「今年もどっさり葉っぱ」 トチは沢山団栗落として沢山の葉も落としてくれる。 土中の命も喜んじゅうろう。 ◆定福寺奥ノ院 6億年前出来た多細胞生物は「利他的」で生き残って来たが200万年前大脳が1000ccを越えた人間だけが「利己的」になった。 結果「力が…

仲秋の加持ヶ峰遊山 団栗

落差20mの滝を成す大岩の右岸の岩盤を登り山道は龍王の滝頭に上がる。 ◆滝頭のこと 龍王の滝頭には上部二段の滝が流れ込む大きな釜があり四季折々自然風景を見せてくれる。 「ここの紅葉はまだ先」 紅葉が落葉となって流れやがて白い冬に覆われる。 今年も楽…

tochikoな山歩き 森のあしあと

あの日かよう道に落ちていた木の実が少なくなり 見上げる空が少し広くなったように感じました。 「栃は終わりやね」 あんなに沢山あったドングリを探すのが難しくなってきました。 勝負が早い栃の実は早々とこの森の命に継がれ その森の順番が来たかのように…

仲秋の加持ヶ峰遊山 嫁菜

「秋の空色」 車を置いて見上げた山頂は寒気の訪れを告げる高層雲の下にあり雲の切れ間には澄んだ青空が見えた。 ◆登り口のこと 標高約1000mの静かな登り口。気温14℃は2週間で8℃も下がって今秋の気温変化の激しさを体感した。 今年はこんな年ということだな…

仲秋の加持ヶ峰遊山 稲木

低気圧が発達し東に進み北日本では荒れた天気となる。日本上空の等圧線の間隔は狭く強風や高波に注意が必要だろう。 ◆空を見るその後上空の気圧の谷が東海上に停滞。日本付近はシベリア寒気を運ぶ偏西風の場が続き寒気が南下しやすい状態が継続しそうだな。 …

秋分の三辻山遊山 秋光

「観て!絵に描いた茸!」 柔らかいスギゴケに包まれるように傘を開いたいい感じの瑞々しい初茸。 ◆命の森 森には兆を超える命がいて複雑に絡み合って生きているがその繫がりは今も解っていない。 いつか見える時が来るのかなぁ? ◆命の絡合 外来や帰化生物…

秋分の三辻山遊山 秋雲

「アキノギンリョウソウ?」 葉緑体を持たず菌類と共生するギンリョウソウに似る腐食植物。花期が晩夏から秋になる多年草。 ◆稜に乗る 植林に潅木が混ざり笹床が現れれば稜線は近い。 同じく笹床に多いよな。 ◆赤良木園地 北面の植林を出た主稜線は乏しい土…

秋分の三辻山遊山 野菊

杖塚で森が開け見上げた秋の空を流れる下層の雲は形を変え北西に流れている。 昼までは大丈夫だな。 ◆空を観る処 昭和の頃の自然休養林。公園施設に流れる風は秋のもの。 今季の秋一進一退は終わりかなぁ。 「土佐水木の実も 雫を纏えば美味しそう」 水は命…

秋分の三辻山遊山 山霧

「秋空が見えだした」 登り口に開いた空の雲間に青空が見え始めた。 流れも遅いようや。 ◆登り口のこと 登り口の標高は約900m気温20℃はこの時期として高いが風は涼しく感じた。 「雨上がりやきね」 「釣り舟は吸いよいろぅ」 高く咲くシシウドにも雀蛾が管を…

tochikoな山歩き トサノミカエリソウ

かよう道にいっせいに開花したトサノミカエリソウ クサアジサイの葉に紛れてその存在を見逃していた。 シソ科でテンニンソウ属山地の木陰や谷間に群落をつくるごく普通の小低木九月から十月にかけて、薄紅色の花が下から順に咲く。 京都大学の小泉源一郎博士…

秋分の三辻山遊山 聳つ

大陸から低気圧や前線か接近。湿った空気の影響もあり日差しは届いても天気は下り坂へ向かう。 ◆空を見る 前線の南下に伴って日本海側は雨。四国の太平洋側も南の暖湿流が入り大気が不安定に午後から雨が降りやすい。彼岸過ぎても夏と秋を入れ替えてきた偏西…

彼岸の奥物部の森 焚き火

さて ここで終わり。 冬山を主とする僕らの暑い時期稜線に上がらない静かな遊山も目的の一つだ。 ◆庵を結ぶこと 森の母の元からヌル谷のナロに帰ってねぐらと宴の準備をした。 「寝袋忘れても お酒は忘れまへん」 まずは乾杯やな (^_^) 僕らのザックが大きい…

彼岸の奥物部の森 木の子

伏流したヌル谷に薄雲が透かした木洩れ日が美しい模様を描いていた。 ◆森の中のもう一つの森 この森の平坦地は山の一部が安息角越えて落盤した渓に流れ込んだ土砂が堆積して出来た山の中の平坦地。白馬岳の双耳峰も同じ落盤で出来た地形。 今日はここで泊ま…

彼岸の奥物部の森 秋の風

「汗掻かなかったね」 両側の山が迫った林道は古の峠に上がる終点に近づき吹き上がる風は秋になっていた。 ◆渓へ下る 終点手前の道別れで一休みし林道を別れ渓へ下る山道に入り奥物部の森の懐へ分け入った。 「ここ雪の時 しんどかったです」 「吹き溜まるき…