猿板

遊山黒子衆SARUの記録

tochikoな山歩き 百合の花

つづら折れに曲がる峠への道にはタキユリが満開を迎えていました。 1ヶ月前からずっと蕾を付けていて小さく堅いそのつぼみを車の窓から追っていました。 「いよいよ最終やね」 月の満ち欠けのように季節は過ぎて行きます。 かよう道のテンニンソウの葉はより…

晩夏の三辻山遊山 山並

梅雨前線が日本海から北日本に停滞し前線に近い日本海側を中心に雨が降る。一方西、東日本の太平洋側は広く晴れるが山沿いほど天気の急変に注意が必要だ。 ◆空を観る 太平洋高気圧は勢力を強め西日本や東日本は晴れる日が多くなる。夏本番の厳しい暑さの日が…

小暑の加持ヶ峰遊山 蟾蜍

「ホトトギス咲いた」 ユリ科の多年草は秋の季語。山地の湿り気の多い所に生じて百合を小さくしたような花を開く。 ◆修験場のこと 修験場であった事を伝える鎖場に架けられた階段を登る真名井の滝の頭に上がった。 滝頭の二段の滝が見せる四季の風景も楽しみ…

小暑の加持ヶ峰遊山 山霧

歴史を1300年溯る定福寺。その奥ノ院は佐賀山谷川の枝沢湧き出す深い処にある。 霧の佇まいもいいなぁ。。。 ◆深山のお寺 「いい汗掻いたね」 霧の中で掻く汗は炎天下と違いべとつかず肌をサラサラ流れる。 霧と渓風のお陰だろうな。 梶ヶ森8合目にある遍照院か…

小暑の加持ヶ峰遊山 毛虫

山道は深山の滝を押し上げた大岩の左岸の急登を這い上がり滝頭から上流の自然林に入る。 ◆滝頭のこと 梶ヶ森にはこのような大岩が稜線近くまであるのが独立して聳えた由縁なんだろう。 滝頭には上部二段の滝が流れ込み造った大きな釜があり四季折々の風景を…

小暑の加持ヶ峰遊山 沢蟹

「雨上がった 河童予報大当たり!」 予報じゃなくて観測で観天望気は山屋の基本だろう。 ◆分け入ること 標高約900m静かな登り口気温19℃は小暑にしては涼しくこれから回復に向かう変化の風が渓を駆け上がれば快適だと思うな。 さあ 行くか。 ◆叢林のこと 「霧…

小暑の加持ヶ峰遊山 青田

梅雨前線はやや南下し西日本から東日本付近に停滞する。西日本や東日本は曇りや雨の所が多く一時的な強雨や雷雨に注意が必要だ。 ◆空を観る三連休は梅雨前線が本州付近に停滞し来週中頃からは太平洋高気圧が強まり梅雨前線は弱まりながら北上する。 西日本や…

晩夏に入る三辻山遊山 夏の風

苔むした石積が支える杣道は工石山の南山麓の集落から始まり山域の幾つかの峠を繫いだ古の道。 ◆杣の道 そんな山中を歩く道でこの祠のあった大岩は時に激しく変化てきた森で確かな道標になったろう。 ◆海を観る 「風がぬるいね」 特に伐採跡で解りやすいが暖…

晩夏に入る三辻山遊山 木の蔭

植林を抜け主稜線に乗る。 風が強い稜線は土壌が乏しくリョウブやツツジなどの菌根で共生できる木々が根を張っている。 ◆忘れられた園地 一本しょうや。 稜線から緩やか下った山道は昭和の頃の忘れられた園地に至る。 「珈琲あるで」 山桜から木洩れ日が降り…

晩夏に入る三辻山遊山 木洩日

緑の隧道を抜けて自然休養林の公園広場に出る。この杖塚の広く開けた空で雲と風向きで天気を見ている。 ◆杖塚に上がる 「陽射し強いねぇ」 日本近海を攪拌してくれる台風が日本に訪れる前の晩夏を小暑大暑としたのも先人の知恵。 “ 午前中は降らないよ ” 杖…

晩夏に入る三辻山遊山 啄木鳥

『 朝顔に釣瓶とられてもらひ水 』 井戸の釣瓶に絡みついた朝顔蔓を切るには忍びないので近所に水をもらったという戦国城主の妻の日本人らしい心の俳句。 ◆登り口のこと 「ブヨもおらんね」 静かな登り口は気温24℃。山歩き程度の運動での発汗なら十分放熱が…

tochikoな山歩き 温風至

あつかぜいたる 南から熱風が吹き暑さや湿度が増す。梅雨の初めに吹く風を「黒南風(くろはえ)」梅雨明けに吹く風を「白南風(しらはえ)」という。 梅雨らしい湿った空気のかよう道 「飛んだ!」 目で追うとコゲラでした。 立ち止まっていると コガラの群…

晩夏に入る三辻山遊山 花百合

太平洋高気圧の勢力が強い状態が続く。西日本から東日本の太平洋側を中心に晴れて昼間は気温が上昇し急な雨に注意だろうな。 ◆空を観る 週末から来週にかけていわゆる「梅雨末期の大雨」その気配が見えてきたなぁ。。。 山に入るものは平野部の天気予報だけでな…

梅雨合間の加持ヶ峰遊山 真清水

修験場であったことを伝える滝の左岸の鎖場を梯子で登り真名井の滝の頭にあがった。 ◆滝頭のこと 四季折々変化を見せる滝の一段目は自然が造った日本画の様な風景を見せる。 苔も葉の緑もいい感じになったな。 渓へ切れ落ちているためいつも涼しい風が吹き上…

梅雨合間の加持ヶ峰遊山 栗の花

「山躑躅の夏咲き」 狂い咲きと言う人もいるが山躑躅は夏に咲くものがありそこにも生き残る術があると言う。 ◆深山のお寺 歴史を1300年溯る定福寺。その奥ノ院は佐賀山谷川の枝沢湧き出す深い処にある。 「汗が気持ちよかったね」 いつも休憩はゆっくりとる…

梅雨合間の加持ヶ峰遊山 山法師

滝の音と蟬時雨を連れて深山の滝を押し上げた大岩左岸の急登を山道は登って滝頭から上流の自然林に入る。 ◆滝頭に上がる 龍王の滝の頭には大岩が堰き止め出来た釜が四季折々の風景を見せてくれる。 今日は仲夏の風景だな。 ◆自然の森 佐賀山谷川に架けられた…

梅雨合間の加持ヶ峰遊山 蟬時雨

「山桑が実をつけた」 山地に自生するクワ科の落葉高木。果実は赤から夏に黒熟し食用となる。材は堅く建築・細工物に用いられる。 ◆森を見る 「雨上がりで気持ちいいね」 標高約900m静かな登り口。気温21℃はこの時期では並だが湿度の高い空気が気持ちよく感…

tochikoな山歩き 水音

かよう道のはじまりは水の音の塊が湧き出してくるような強さを感じました。 いつもは賑やかなミソサザイが遠くに聞こえる。 ハルゼミも水の音に混じり弱々しくも逞しく聞こえています。 滝を越えると静けさを取り戻すようなヤマボウシが咲き花弁を囲む白い萼…

梅雨合間の加持ヶ峰遊山 花合歓

一旦低気圧や前線が抜けて雨が止むところが多いが西から次の前線や低気圧が東進するが四国は水蒸気の合間に入りそう。 ◆空を観る週明けは低気圧が日本海を東進し北日本に接近し東や西日本は雨の降りやすい天気が続き局地的な強雨や雷雨に注意が必要だろう。 …

夏至に入る三辻山遊山 朴の香

植林を抜け主稜線に乗る。風が強い稜線は土壌が乏しくリョウブやツツジなど菌根で共生できる木々が根を張る。 ◆赤良木園地 一本しょうや。 稜線から緩やか下った山道は昭和の頃の忘れられた園地に至る。 小腹空いたなぁ。 「持って来たで」 木曽の友人が送っ…

夏至に入る三辻山遊山 あけび

「アケビの赤ちゃん」 山野に生えるアケビ科の蔓性落葉木。楕円形の実は熟すると果皮が裂けて黒い種子を含む白く甘い果肉が見える。 ◆杖塚のこと 自然休養林の公園広場。いつも杖塚の広く開けた空で雲と風向きで天気を見ている。 「囀りが賑やかになった」 …

夏至に入る三辻山遊山 雨滴り

標高900mの登り口の空は市内で見えていた青空はなく雲底の暗い雲に覆われていた。 でも動きは速くないな。 ◆登り口のこと 風は弱く気温は19℃。湿度は高いように感じるので今日は夏の汗を掻けそうだな。 さあ 行くか。 「カッコウも鳴きゆうね」 ソウシチョウ…

夏至に入る三辻山遊山 香立つ

西から梅雨前線が北上。西日本を中心に雨が降り強まるところがある見込み。 四国は微妙な位置。。。 ◆空を観る 翌日前線上の低気圧が北陸を通過低気圧や暖かく湿った空気の影響で局地的な激しい雨に注意が必要だろう。 早起きして観ていた雨雲レーダーは予想よ…

tochikoな山歩き シリアゲムシ

おっ! 久しぶり。 かよう道でシリアゲムシに出会いました。 夏至を過ぎこれから日が短くなっていく頃 植物を食べる昆虫を捕食する昆虫も居て足元の葉の上は小さな生き物に出会うことが多くなりました。 それを待つ蜘蛛も。 全てが役割を持ち保たれている森…

河童の日々遊山 最終日

山道で折れていたツツジを持ち帰りデキャンタに活けていた。 ちょっと不安定? 花器になるものありますか? ◆山に行かない日 「そうそう! 大正ガラスのピッチャーがあるで」 そんな友人のギャラリー企画展最後の日に訪れた。 ◆共に暮らすもの 「100年前の …

仲夏の三辻山遊山 霧雨

近道は三辻山の登山道に入る。 私はこの道をかつて山中を漂泊した木地師の道であったと考えている。 ◆杣人の道 「虫が鳴きだした」 程なく山道は忘れられた昭和の頃整備された園地に入る。 今日は頂上やめちょこう。 「暗くなったもね」 山に入れば空を観る…

仲夏の三辻山遊山 花虻

「雲が透けてきた」 広場の開いた空に浮かぶ低層雲は陽が上がると共に薄くなり青空も見えてきた。 ◆杖塚のこと 午前中は大丈夫だな。 自然休養林の公園広場いつも杖塚の広く開けた空で雲と風向きで天気を見ている。 「イボタにハナアブ」 花に集まることから…

仲夏の三辻山遊山 忍冬

「私の好きなスイカズラ」 スイカズラ科の半落葉の蔓性木本初夏、葉腋に細い筒形の合弁花を開き花色は白色から黄色に変わる。忍冬 ◆登り口のこと 登り口から見上げる空は薄い低層雲に覆われているが流れは遅く安定してる様に見えた。 でも今日は安心できない…

仲夏の三辻山遊山 蛍袋

梅雨前線が北上して本州の南岸へ。前線に伴う低気圧が発生し発達しながら本州南岸を東進し前線や低気圧の近くでは北極寒気に伴う強雨や雷雨に注意だろう。 ◆空を観る 翌日梅雨前線は南下するが別の低気圧や前線が日本を通過。西日本は気温が上がり北や東日本…

tochikoな山歩き 緑影

スイカズラが目立つ道から始まる ほんの一滴の蜜の甘さは子供の頃の思い出です。 いつもの休憩場所でイボタの花が咲いていました。 蝶や蜂が忙しく飛びまわっています。 いつも空を眺める場所なのにこのような小さな花を認識していなかったように感じます。 …