猿板

遊山黒子衆SARUの記録

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

霜降に入る加持の森遊山 落ち葉

山道は沢を持ち上げる大岩を登る。岩肌に張り美しく苔むした樹々の根は大雨でも流されない階段となってくれる。 ◆滝頭に上がる 龍王の滝の滝頭には大岩が止めた沢水の釜があり落葉の頃見事な紅葉筏が浮かぶ。 「まだこれからやね」 ◆兆す森 滝を越えた山道は…

霜降に入る加持の森遊山 秋の滝

標高1000m今日も静かな龍王の滝登り口の気温は9℃先週末より10℃ほど下がり2000mは氷点下になったろうな。 ◆頂を見る 見上げる標高1400m山頂部の北斜面に少しだが白色が見えた。 これだけじゃあ登ったころには消えているだろう。 ◆人の森 山道は杉檜の人工林…

tochikoな山歩き 道

梶ヶ森は信仰の山で古くから修験者が歩いた道 谷を挟んだ先にも古い石積みがあり 風景と人が重なって見える道です。 木の実も熟してきました。クルミや梨、栃の実にヤマボウシ食せる実が多い気がしてしまう 大きな葉を落とした栃の元にはどんぐりがなくそこ…

霜降に入る加持の森遊山 稲架け

低気圧が本州の東海上に進み大陸から高気圧が張り出すため西高東低の冬型の気圧配置になり太平洋側は日差しの届くところが多い。 ◆空を観る 高山に初霧氷と初霜が降りてもこの時期は寒暖一進一退を繰り返し「ひと雨ごとに」季節がすすむ。 ◆遅い月の出 再び…

三辻山寒露の遊山 落ち葉

今年は豊作のようだな。 ブナ科の落葉高木の実。外側に刺が密生する毬の中で育ち成熟すると毬の裂け目からこぼれる。 ◆かえり道 「ここは落ち葉の道」 三辻山の北を横切る山道を尾根を巻いて南の峠道に入りいつもの様に登り口に帰る。 ◆実を結ぶ 「ここよ」…

三辻山寒露の遊山 霧の中

「曇りやき閉じちゅう」 リンドウ科の多年草の花。鐘状で先が五裂した青紫色の花は秋晴れの空の下でひときわ美しい。 ◆稜に乗る 竜胆は雨や曇りは開かない。それをどこで見ているのだろう。 山道は山群を結ぶ稜線に出る。 ◆赤良木園地 峠から登った近道は三…

三辻山寒露の遊山 杉の花

「杖塚寄っていくろう」 この日太平洋の暖気は南風大陸の寒気は北風となるため雲の動きを見ればそれが解る。 ◆杖塚 休養林の広場として整備された南向き斜面にある杖塚は空が開き天気を観て休むにはいい場所だ。 雨に遭わずにすみそうやね。 ◆赤良木峠 杖塚…

三辻山寒露の遊山 霧の道

薄明るい雲に覆われた静かな登り口の気温は18℃。半ズボンは今日で終わりかな。 ◆静けさ 「静かになったねぇ」 姿の見えない鳥たちも寒冷渦を感じているかもな。 ◆変化の兆し 「クロモジはレモン色」 クスノキ科の落葉低木。樹皮の黒斑を文字に見たてたのが名…

tochikoな山歩き 雲

登山口付近から雲の中でした。 今日のガス(雲)は明るいね。比較的安心して歩く事の出来る裏山ならではの出発は 隠れる葉がなくなりそうな ハガクリツリフネの残花が迎えてくれました。 小さな出会いもちらほら 登山道にヒメネズミ?この先もいくつか見かけ…

三辻山寒露の遊山 秋の川

前線を伴った低気圧が日本海を東に進む。西日本や東日本は日本海側を中心に雨が降り特に午後は雷を伴って強く降ってくるだろう。 ◆空を見る 翌日は低気圧や前線が通過しこの秋一番の寒気が南下する。前線通過後風は南から北風に変わり西高東低の冬型の気圧配…

晩秋に入る剣山遊山 山粧う

夜が明けるころ目が覚めた。東の空がしらんで夜を押し上げうす明るくなって朝がくる。 ◆日出ずる処 御来光は山上で望む日の出のこと。山岳信仰では日の出やブロッケン現象を阿弥陀仏の来迎に見立て御来迎ともいう。 日本神話で主神とする天照大神は太陽神と…

晩秋に入る剣山遊山 秋の雲

御神体の御塔石から見る剣山より西に延びる稜線上に太平洋の暖気が姿を現す積雲が天に向って立ち昇っていた。 ◆稜に立つ 紅葉の頂はダケカンバの黄色。四国のものはうまく染まらないが今年はいい色合いを見せてくれた。 ◆山小屋 森の最前線を越え笹原に出て…

晩秋に入る剣山遊山 もみぢ

山腹を巻いて登る山道は標高1500mを越え橅の森を抜けて剣山の弟峰となる次郎笈が現れる。 ◆黄に染まる 山道はダケカンバの森に入る。 カバノキ科の落葉高木。シラカバに似るが樹皮は淡褐色。亜高山のシラカバより高所に生ずる。 ◆赤く染まる 山道は西島尾根…

晩秋に入る剣山遊山 山法師

「山法師がどっさり成っちゅう」 山野に自生するミズキ科の落葉高木。六~七月に小枝の先に白い花びらに見える苞(ほう)に囲まれた頭状花序をつける。 ◆最古の霊峰神の山に相応しい木の実が成る標高1950mの山頂へ登る山道は劔神社の石段から始まる。 不浄の…

tochikoな山歩き 天辺

何ヶ月ぶりかの剣山頂上ヒュッテ 行く道の楽しみは頂上での風景より会いたい人に会いに行くこと それでも天気が良ければ星も気になるが夕餉とお酒に満足して寝てしまいzzz 夜中に目が覚めてカーテンの隙間から瞬く星が見えても・・・また寝てしまう 笑 夜明…

晩秋に入る剣山遊山 秋の川

低気圧が東北地方を通過。西日本や東日本の太平洋側も湿った空気が流れ込むため山地は雲が広がりやすいだろう。 ◆空を観る寒気と暖気が押し合う西日本はまだ太平洋高気圧の圏内にあり朝夕気温が下がり涼しくなっても日中気温は高く午後は不安定になる。 紅葉…

中秋の奥物部遊山 冬支度

森の母の元で一休みした後カヤハゲの山懐を歩きはじめた。 今日は夏道から行ってみよう。 ◆夏道のこと 夏道は緩やかに登るよう山懐を横切ることが多いが冬に雪が吹溜りやすくなる。 また斜面が故倒木が多く無雪期はよいが雪が乗ると越えるに時間と体力を要す…

中秋の奥物部遊山 柞の森

長笹谷から急登を上がった尾根の巻きに大きな樅がいる。脂が多く低温や風に強い樅は森を護っている様に思われる。 ◆まほらへ 尾根を巻き平坦になった山道と眼下に下るヌル谷が交わるところに通い続けたこの森のまほらがある。 ◆ヌル谷のナロ 「ずいぶん 陽が…

中秋の奥物部遊山 秋の色

古の峠道に続く林道はしだいに両脇の山が迫り終点に近づき渓は深くなる。 ◆秋兆す北に迫るカヤハゲの樹々は淡い赤や黄色が朝陽に浮かび今年も秋の訪れを告げていた。 例年並みかなぁ。 ◆渓へ下る 林道終点手前から渓へ下り長く通った奥物部の森に入る。 山道…

中秋の奥物部遊山 草の花

「お天気もえいしねぇ」 今回は三嶺登山口発の予定だったが紅葉の始まりで車が多く気が萎えていつもの静かな登り口に上がった。 ◆共に歩く 「こっちの方が大切よね」 今日は静かな山を好む山の盟友と雪中泊を目指す道の下見に変更した。 ◆分け入る 「林道も…

tochikoな山歩き 風

奥物部の森はカサカサと枯れ葉の擦れる音とともに秋風を感じるようになりました。 林道はなおいっそう見通しが良くなり木々の間から深い谷を隔てた先の尾根が 見えるようになりました。 東から朝陽が射せば吹き上がる風が変わってきます。 朝の谷はいつまで…

中秋の奥物部遊山 のすり

台風16号が東に離れて東北や関東は台風一過の青空が広がり西日本も高気圧圏内で晴れるところが多い。 ◆空を観るまだ残暑厳しいと報道しているが大陸の大気は澄んで日差しが強い。この頃の季節の移ろいを観るのなら最低気温を見た方がいいと思う。 ◆川を遡る…

秋分の石鎚裏参道遊山 涼新た

落雷じゃないようだな。 高木が倒れて空が開く。森でたまに見かける風景だ。 ◆樹々を観る 森の空を覆っていた大木が倒れると陽が射し木陰で守られ成長していたぐんぐん幼木達が伸びはじめる。 この様な風景の変化や特徴的な姿をした樹々には山道が雪に埋まっ…

秋分の石鎚裏参道遊山 茸の香

「一本しょうや」 標高2000m近く聳え立つ霊峰石鎚山はかつての火山で山懐の殆どは火成地層が成す。 ◆植生のこと 四国は亜熱帯から亜寒帯まで多くの植生が生きる遺伝子の宝庫。この森には温帯から亜寒帯までの豊かな植生に出会うことが出来る。 この山はマグ…

秋分の石鎚裏参道遊山 神の巌

鳥居を潜り始まる登山道は御神体である石鎚山頂へ至る「裏参道」と呼ばれた古の道。 ◆信仰の道 標高1,982mの山頂まで続く13.3km標高差1,270mの山道は先人が積んだ石段から始まる。 ◆深田久弥:日本百名山「石鎚山」 石鎚山は四国のみならず西日本最高の山で…

秋分の石鎚裏参道遊山 嶺聳つ

五色河原登り口は気温14℃。気温の変化を知りたいのなら最高より最低気温をみることだ。 ◆面河渓「亀腹」は高さ約110m幅約200mのほぼ垂直の深成岩の一つ花崗岩の岩壁で地下15kmのマグマが固まり出来たと言われる。 標高650mの駐車場に車を置き渓谷の橋を渡り…