猿板

遊山黒子衆SARUの記録

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

tochikoのかよう道 石のみち

面河渓谷を歩くといつもの遊歩道だって大きな山懐に狭まれた細い道に感じます ここは古くからの信仰の道 倒れた大木には太陽が当たり次世代が次ぎの出番を待っている そのような森の当たり前がある信仰に守られた森 沢の音が近くなった 風が吹けば木々のざわ…

秋分の石鎚裏参道遊山 有明月

寒冷前線が通過し関東など一部で雨の降る所もあるが四国は気持ちよく晴れそうだ。 ◆空を観る 季節の境彼岸に入って寒暖気の一進一退も落ち着き朝の気温が下がりはじめたから昼間との気温差に注意だろう。 ◆川を遡る 秋分に入った休日にtochikoとワイズさんと…

台風一過の奥物部遊山 稲穂並

菌類は人と同じ頃に地球に生まれ人や動物と同じように炭素を食べてCO2を大気に還す役割を担っている。 ◆今日も朝 「ぐっすり眠れたね」 昨夜は樹々のざわめきと沢音が心地よくそんな街では味わえない深い眠りをそれぞれ台風から頂いた夜だったよな。 「昨日…

台風一過の奥物部遊山 十三夜

私達の山行での休憩は決まった間隔で取ることなく気持ちがいい場所で腰を下ろす。また荷の重さも考慮している。 ◆深く分け入る 吹き返しで樹々がざわめくヌル谷を後にテン場へ登り始めた。 「道が川になっちゅうね」 森に道を掘れば水が流れ更に土壌を守る草…

台風一過の奥物部遊山 山清水

曇空から霧雨や日差しが降る古い林道の風景を楽しみながら1時間ほど歩けば終点が近づく。 ◆森へ入る かつての峠道に続く道から谷側に下り長笹谷へ降りて私達が通う奥物部の森に入る。 「久しぶりですわ」 ◆長笹谷 樹々の向こうが白く光り渓を下る水が奏でる…

台風一過の奥物部遊山 日照雨

いつもの登り口は流れの早い雲の下にあった。いつもの様に私達だけの登り口の気温22℃は風が吹き抜け涼しく感じる。 ◆分け入る 久しぶりの大型ザックに皆で持ち寄る一泊装備を詰めて肩に架かる荷も楽しいものだ。 歩き始めた2㎞余りの林道は人の手が入ったが…

tochikoな山歩き もうひとつの月

新月から数えて十二日目の月いつもより明るい空に期待して月を待つ森の夜 栃の葉陰に月を見つけました。 月は太陽が照らす光そのような事をあらためて感じる森から見る輝きは 暗い森に月影を落とし 満ちる前の十二夜の月に大木が倒れた森の世代交代が見せて…

台風一過の奥物部遊山 十四号

北四国を四国山地に添って縦断した台風14号は速度を上げ週末は台風一過の晴天が期待できる。 ◆空を観る東に進む台風を囲む高気圧から暖かく湿った空気が流れ込み続け四国太平洋側に局地的な大雨を降らせ奥物部の森も少なからず雨雲が進入した。 14号は進行方…

白露入る梶ヶ森遊山 還る道

ゴロゴロ八丁の果て両脇の岩壁が迫るところに弥勒堂を祀る大岩の門がある。 ◆権現さま 権現とは仏・菩薩が衆生を救うため種々の姿をとって権(かり)に現れること。石英が多く高く残った梶ヶ森の尾根に聳えるこの巨石に先人は権現を見たかもしれない。 ◆還る…

白露入る梶ヶ森遊山 髪切虫

山道は大地が還そうとする梶ヶ森山麓にある定福寺奥ノ院の古い苔むした石段を登りはじめここから先が修験の場となる。 ◆定福寺奥の院 崩れはじめた石段は広く平坦なかつての境内に上がる。ここには山梨などの樹も植えられて先人の関わりを感じることが出来る…

白露入る梶ヶ森遊山 木の実

山道は落差20mの滝を成す右岸の大岩を上がり滝頭にある大岩が留めた河原にあがる。 ◆滝頭に上がる 「この風景が好き」 太平洋と大陸のプレートがぶつかり隆起と崩壊を繰り返す温帯にある日本列島は命の宝庫。 ◆水に沿う 山道は滝を越えれば自然の森を下る渓…

白露入る梶ヶ森遊山 水澄む

標高1000m登り口の気温は21度。涼しい風が吹き暑さ寒さも彼岸まで気温のせいか吸血虫は全くいない。 ◆分け入る 「八畝にアキアカネが たくさん舞っていたから」 山にも上がって来たかもね。 蜻蛉が上がると吸血虫が減る。 ◆人工林 梶ヶ森山頂への山道は人が…

tochikoな山歩き こぼれる

日差しがこぼれる山の道も実りの季節になりました。 追いかけたヤマボウシ見つけたものは色づきかけているもののとても小さい実で 見上げるとまだまだ青い実が空に向かって伸びていました。 複数の小さな実が集まった実(集合果)は膨らむごとにつぶつぶので…

白露入る梶ヶ森遊山 彼岸花

上空を寒気を伴う気圧の谷が通過。全国的に不安定で雲が広がりやすく高山は急雨や雷に注意を要する。 ◆空を観る 寒気南下は秋らしい気象現象だが昨年東北地方中心に令和3年豪雪となった偏西風蛇行は今も変わらず続いている。 この夏も寒波による天候不良で野…

雨上がる三辻遊山 毬栗

「河童ちゃん 秋やね」 ほぼ全国の山地に自生するブナ科の落葉高木の実。成熟すると毬の裂け目からこぼれる。 ◆秋の始まり木が熟す前に落とした実は虫が入っているものが殆どだ。 でもどうしてそれが解るのだろ。 ◆かえり道 三辻山の北を横切る山道は尾根を…

雨上がる三辻遊山 坂鳥

近道は三辻山の道に入る。この時稜線を覆った雲は薄く森が纏う淡く白い光の中でtochikoはバードコールを鳴らす。 ◆赤良木園地 稜線の山道は森へ緩やかに下り山頂直下の忘れられた園地に至る。 「だいぶん空が開いたね」 傾きかけた秋の陽射しが森の中に届く…

雨上がる三辻遊山 山霧

「テンニンソウが咲きだいた」 山林中に群生するシソ科の多年草。晩夏に茎頂に長い花穂を出して鱗状に包葉に包んだ唇形花を咲かす。 ◆杖塚 家から最も近い1200m峰県立自然公園でもある工石山の広場でいつも開けた空を観ている。 陽が高くなり白く輝く空で大…

雨上がる三辻遊山 尾花

ススキが穂を立てはじめた。 イネ科の大型多年草。「芒」「尾花」日当たりの良い山野の至る処に自生する。屋根を葺くのに使用したためカヤともいう。 ◆登り口 「誰ちゃあおらんね」 ここは市内から近くみな出発が遅い。午後の変化を避けるため早駆けした私達…

tochikoな山歩き 松風

湿り気のある林縁にマツカゼソウの花が咲いていました。 柔らかな葉が風に揺れるミカン科の秋の花で摘まむと柑橘系の匂いがしました。 牧野富太郎博士が名付けたマツカゼソウは風が見えるよう。 昨年は気づかなかったなぁ(^^ゞ かようこの道にも山栗の実が落…

雨上がる三辻遊山 川霧

秋雨前線は本州付近に停滞する。このため東北から西日本にかけて曇りや雨の天気が続き局地的には雨が強く降り午後は雷を伴うかも。 ◆空を観る気になっている奥物部の森は厚い雨雲が連続して流れ込み稜線に止められた強雨が続いて時間雨量110mmを記録した。 …

処暑の梶ヶ森遊山 秋澄み

切り立つ大岩の間を下る真名井の滝は修験場だった事を滝頭に上がる鎖が今に伝えている。 ◆大岩に上がる 鎖場を階段で上がった滝頭は箱庭の様に枝葉を配し紅葉はいい風景を見せるだろう。 ◆渓へ下る 真名井の大岩の上に東屋があり一息つけた後この森のまほら…

処暑の梶ヶ森遊山 山芍薬

自然の森は次第に勾配を増し山道は真っ直ぐな古い石段に入る。この山は古の修験の場であった。 ◆信仰の域 定福寺奥の院が現れる。梶ヶ森山麓にある定福寺は山深い四国の中央部の豊永郷に724年創建と記録されている。 今では山に吞まれそうなかつての修験者な…

処暑の梶ヶ森遊山 山清水

山道は頂上付近より湧きだし巨大な岩を削り落差20mを下る龍王の滝の滝頭に上がる。 ◆滝に上がる ここから山道は吉野川の支流佐賀山谷川に添い大木が並ぶ深い緑に分け入る。 ◆水のこと世界で唯一の温帯の島国である日本。年間降雨量平均1800mmを参考に重さに…

処暑の梶ヶ森遊山 油点草

今日も私たちだけの標高1000mの登り口は気温22℃。四国の高山の気温も落ち着いて秋の風を感じる歩きはじめだった。 ◆分け入る 「水の音が大きいね」 登り始めは杉の人工林。谷深く切れ落ちた斜面にあり枝は上部なので音がよく通る。 ◆秋の気配 「ホトトギス咲…

tochikoな山歩き 涼風駆ける

かよう山の水辺では薄緑の光が水面に映されていました。 テンナンショウの赤い実もひときわ濃く何かを誘っているようでした。 沢沿いは涼風が駆け上がる 急峻な斜面には水が好きなトチやサワグルミが多く根を張り 奥の院近くのトチの大木は一足早く森のカケ…

処暑の梶ヶ森遊山 秋の空

西日本は南から高気圧に覆われて太平洋側を中心に晴れる所が多く高温が続き内陸中心に猛暑日となる。 来週が暑さのピークになるかな。 ◆空を観る この日の予想天気図が変わり大陸から高気圧が張りだすことで日本海に隠れていた前線が発生する。 ◆川を遡る 「…