梶ヶ森を望む山麓にある
定福寺の歴史は1300年溯る。
寺から見上げる梶ヶ森の稜線は
横たわるお釈迦様のように見える。
◆ひと休み
宿坊の軒下をお借りする。
気温は7℃で寒気の動きはない。
「だいぶん森が透いたね」
◆渓を溯る
奥ノ院から修験場に続く
幾つかの道が分かれていて
今日は渓を追う山道に入った。
標高1400mの稜線に近づき
渓が迫り山道は日陰に入り
樹々は違う色合いを見せる。
「谷は風のとおり道」
天候により吹き溜まった落葉での
スリップにも注意を要するため
11月に入れば固い靴底がよい。
「風が落とし始めたね」
残葉の風景も
また良いものだなぁ。
◆真名井の滝
山道は急峻な渓を登り
行場の一つ大岩の間を細く曲る
落差12mの真名井の滝に至る。
北を向いた大岩に根を張る
樹々は中々上手く染まらない。
それも人の想いだよな。
ここまで気温と風が程よく
汗掻かず上がる事が出来た。
さあ この森のまほらは
どんな風景を見せてくれるか。
岨行けば音空を行く落葉かな 太祇