カヤハゲの登り返しを終えて
尾根を巻く処に樅の老木が立っている。
樅は脂が多く風が強い処に根を下ろし
私は森を護る番人の様な存在と思っている。
◆まほらに帰る
「ただいま帰ったよ」
この森の番人に挨拶して
ヌル谷に添い森のまほらに入る。
◆ヌル谷のナロ
人の一生で
自然に親しむということほど
有益なことはありません。
人間はもともと自然の一員なのですから
自然にとけこんでこそ
はじめて生きているよろこびを
感ずることができるのだと思います。
自然に親しむためには
まずおのれを捨てて
自然のなかに飛び込んでいくことです。
そしてわたしたちの目に映じ耳に聞こえ
はだに感ずるものを素直に観察し
そこから多くのものを学びとることです。
= 牧野富太郎 =
◆Mothertree
ヌル谷が出流ところに
tochikoの森の母がいる。
彼女はずっと見上げてきて
いつも母は温かく迎えてくれる。
「今年は綺麗に染めたね」
毎春どの大木よりいち早く葉を出し
落葉も早いが今年は待っていてくれた。
もう今日は
ここでいいよね。
日向ぼっこして帰ろうや (^_^)
帰るのはそこ晩秋の大きな木 坪内稔典