猿板

遊山黒子衆SARUの記録

2023-01-01から1年間の記事一覧

中秋に入る三辻の遊山 釣舟草

山間から降りはじめた雨は登り口に着いた時に上がった。見上げた空の雲は穏やかに流れ今日は降ったり止んだりだろう。 ◆登り口のこと 「涼しくなったね」 登り口の気温は21度。優しい変化の風吹く曇り空。 アブの季節も終わりかな。 「釣舟草咲いたね」 ツリ…

tochikoな山歩き 禾乃登

禾乃登(こくものすなわちみのる) 田に稲が実り稲穂が色づきづいてくる頃 しばらくぶりに訪れた奥物部に実りの時期が来ていました。 「何週間ぶりだろう」 結実して実を落としているMothertreeを想像しながら歩くかよう道にも 水の流れが彩りを添え 森は秋…

中秋に入る三辻の遊山 葛の花

沖縄の南から北上してくる低気圧に伴い西日本の太平洋側に南から暖湿流と北の寒冷渦が入り四国は不安定な天気になりそうだ。 ◆空を観る 台風が発達せず上陸前に熱低化。台風と分離した降水域が東岸を北上。偏西風の南北の蛇行が大きいとこんな現象が発生する…

初秋の奥物部の森遊山 蟬の殻

かよう間に一度建て替えられたこの東屋にも色んな人や風景の思い出がたくさん詰まっている。 ◆森の中のもう一つの森大人は焚火を囲んで酒を酌み交わし子供らは夜の暗さ怖さ楽しさを体験し四季折々変化する自然の命らから多くの気付きと学びを共に頂いた。 山…

初秋の奥物部の森遊山 緑の蔭

両側の山が迫った林道は古の峠に上がる終点に近づき渓から吹き上がる風が心地よい。 ◆渓へ下る 林道の果ては南北の山が迫る東の稜線に向かう渓が始まる処。日照時間が短いためだろうか一面に苔が広がり生えている。 終点手前の道標から林道を別れ渓へ下る山…

初秋の奥物部の森遊山 ひがら

「飛沫が涼しいねぇ」 山に降った雨は海に下る。その流れは隆起した地形を刻み飛沫となっても命を潤してくれる。 ◆水のこと白髪山山腹を削った林道を横切るいくつかの渓筋は林道を崩すこともあるが穏やかな時は涼風となる。 「栃の実が 出来ちゅうで!」 水…

初秋の奥物部の森遊山 蟾の子

過去幾度も土砂崩れにより通行止めになった西熊林道も今年は大雨による影響はなく40年通う森の登り口に着いた。 ◆登り口のこと 「アブもいないね」 静かな登り口の気温は19度気温が下がったせいもあるが大雨は多くの命を流してまう。 「虫食いが少ない」 も…

初秋の奥物部の森遊山 柚の実

台風は先島諸島方面へ進む。北日本から西日本にかけては高気圧圏内となる所が多いけど暖湿流で崩れるところもある。 ◆空を観る 高温水域の台風が発達しないか。トリプル台風はなぜ北西進するのか。天気の骨格に大陸の寒冷渦が本格参入。なんだかんだ季節は進…

処暑の三辻の森遊山 秋の風

夏を耐えた樹々が葉を落とし森のまほらを護る様にどっしり座る祠のあった大岩が姿を見せ始めた。 ◆森の中のもう一つの森 「まほら」とは「マホ(真秀)」に漠然と場所を示す意の接尾語ラの付いた優れたよい所の意。 「蟬時雨止んだ」 僕がこの森のまほらと感…

処暑の三辻の森遊山 法師蟬

「ツクツクボウシが 上手に鳴きはじめたね」 蟬時雨のしんがりを務める法師蟬が夏の終わりを告げていた。 ◆赤良木園地 「落ち着くね」 いつも昭和の園地で休憩する。この忘れ去られた園地に流れる法師蟬の音色のなんと綺麗なことよ。 ◆三辻の森 三辻山の北斜…

処暑の三辻の森遊山 秋の雲

いつも杖塚で空を観ている。 低層を流れる夏雲の積雲の雲底が暗くなってきたようだがまだ2~3時間は大丈夫かな。 ◆杖塚 四国上空に太平洋高気圧の南側を延々旅してやってきた寒気が流れ込んでいる。 このスケールの大きさは驚くばかりだ。 風が涼しくなったろ…

処暑の三辻の森遊山 秋の鳥

「秋色の空」 標高約900m登り口の空には高層雲と夏の積雲がゆっくり流れ季節の移ろいを感じることが出来た。 ◆登り口のこと 静かな登り口の気温は22℃。先々週から2℃気温が下がって今日は爽やかな汗が掻けそうだな。 「ソウシチョウや!」 スズメ目チメドリ科…

tochikoな山歩き 影絵

仕事の帰り道に日が短くなったと感じる時期になりました。 西陽が照らすひとやまふたやまの入道雲・・・襲われそうです(^0^;) 山に入ると花も昆虫も斜陽で影絵ができていていつもと違った姿に見えました。 花が終わった後は小さな草花火 夏の終わりのかよう…

処暑の三辻の森遊山 秋の川

高気圧の縁辺に沿うように南から暖かく湿った空気が流入。四国の太平洋側は大気が不安定で急な強雨や雷雨のおそれがある。 ◆空を観る 二十四節気は処暑に入り寒気がじわじわ降りてきて暖気とぶつかり荒天となるが日本の季節変わりは激しいもの。 四国に向か…

初秋の加持ヶ峰遊山 秋立つ

「真名井」とは神聖な井戸のこと。 古来日本人は清水湧き出すところを神聖な場所として大切に祀ってきた。 ◆真名井の滝 神力権化の岩壁を溶かし落ちる滝は風と共に激しく飛沫を上げていた。 ◆滝頭に上がる 祖先が真理を求めた大岩に架けられた鎖場を登り真の…

初秋の加持ヶ峰遊山 涼新た

歴史を1300年溯る定福寺。その奥ノ院は佐賀山谷川の支流湧き出す深い処にある。 ◆深山のお寺 「涼しいね」 この時の気温は22℃。その他の最高気温はホノルル29℃マニラ30℃ 高知32℃ 東京35℃ 地球上で気温が33℃を越えるのは室外機やアスファルトと都市計画など人…

初秋の加持ヶ峰遊山 鬼胡桃

「コウヤボウキが咲いた」 山野に自生するキク科の落葉小低木。秋に枝先に白色の頭状花を頂生する。茎を刈って箒とした。花言葉は働き者。 ◆滝の上 いい佇まいの花だなぁ。 この山の特徴でもある落差20mの滝を成す大岩の右岸を巻いて滝頭に上がる。 龍王の滝…

初秋の加持ヶ峰遊山 滝仰ぐ

高層雲が穏やかに流れる龍王口から仰ぎ見る山頂部の極まった緑に秋が見え始めた。 ◆分け入る 今日も静かだなぁ。 登り口の気温は24℃。この時期では平年並みで今日もいい汗を掻けそうだ。 「雨上がりで 気持ちがえいね」 さあ いってみるか。 ◆叢林 「日陰は…

tochikoな山歩き 緑水

かよう森は水の音と水蒸気に包まれていました。 今日は鳥が鳴かんね。 静かな森にゴウゴウと響く水の音 いつもは暗い谷にも陽が射してきました。 秋の花コウヤボウキが咲きました。 足下の栃の落実に見上げると 空が空き緑が透けてきたよう 流れを追う道 飛…

初秋の加持ヶ峰遊山 山百合

高気圧圏内となるものの勢力は弱く天気図に現れない低気圧や前線もある。太平洋の暖湿気が流入しやすい四国は昇気流が強まる条件次第で雷雨もある。 ◆空を観る今夏は台風進路も逆方向に曲げるほど偏西風の南北の蛇行が大きすぎる状態で台風の攪拌で海水温は…

立秋の三辻山遊山 栃の実

「団栗になっちゅうで」 虫が入ったものを栃が落としているのだが(摘果)それがなぜ解るのだろう。 ◆秋に向かう 実を結ぶもの 越冬芽を出すもの 森の暦は正確に移ろっている。 しかし海流の影響を受けやすい日本は気温なども毎年変動するのにどこで感じてい…

立秋の三辻山遊山 落ち葉

「これって 蜘蛛?」 僅かな木洩れ日を求める羽虫。 この森に生きるこの小さな命ほど堂々と生きたことがあるだろうか。 ◆稜に乗る 「みんみん蝉が 上手に鳴きだした」 北面の急登を終えた山道に笹床現れれば三辻の尾根は近い。 「稽古が足りたがや」 植林を…

立秋の三辻山遊山 糸蜻蛉

自然休養林の公園広場杖塚の広く開けた空でいつも雲と風向きで天気を見ている。 ◆杖塚の空 「やっぱり 森を抜けると暑いね」 台風一過は陽射しが強い。 空も見たし 降りようか。 土佐水木は実が多いなぁ。 マンサク科の落葉低木の花。高知県の蛇紋岩地帯にの…

立秋の三辻山遊山 草の実

まだ陽射しは夏のものだが深くなってきた空の色には秋の訪れを感じる様になった。 ◆登り口のこと 今日も静かな登り口気温は24℃と夏の気温だが湿気が下がったか風が気持ちいい。 「台風でアブも飛ばされた?」 「桧扇が咲いたね」 山野に自生するアヤメ科の多…

tochikoな山歩き 寒蝉鳴

少し寂しい音のひぐらしが鳴き寂寥感が漂う頃 かよう三辻山を訪れました。 よさこいの喧噪を少しずつほどいて行くような心地よい風に吹かれ歩くいつもの道には 小さな秋の花が咲き始め 登山口からは最終のミンミンゼミが背中を押してくれました。 草むらには…

立秋の三辻山遊山 盆休み

台風7号は北上を続け四国は日差しが届くものの昼間は厳しい暑さになり午後はにわか雨の可能性がある。 ◆空を見る 台風が通過した海水面は攪拌され水温が下がっていて海から吹く風は涼しくなる。 まだ朝の薄雲が残っているが考えていた山域の午前は大丈夫だ…

夏終わる加持ヶ峰遊山 俄か雨

真名井の滝の滝頭にあがる。 権化とは神仏が衆生済度のため姿をかえてこの世に現れることを言い清水出流大岩は権現様だったと思う。 ◆権現の頭に上がる 「雨が来た」 真名井の大岩の滝頭には昭和の頃の東屋が建っている。 雨宿りしていくか。 「えいタイミン…

夏終わる加持ヶ峰遊山 山清水

歴史を1300年溯る定福寺。その奥ノ院は佐賀山谷川の枝沢湧き出す深い処にある。 ◆腰を下ろす いつも最初の休憩を取る奥ノ院の宿坊だった「遍照院」ここもよい風が吹き気温は22℃。掻いた汗だけ水と塩を補給する。 「台風はどうやろうね」 自力で動けない台風…

夏終わる加持ヶ峰遊山 万緑林

「栃葉人参が赤くなった」 山中の陰地に自生するウコギ科の多年草。夏に淡緑色の小五弁花を散形花序に多数開き秋は赤い核果を結び根茎を解熱剤などとする。 ◆滝頭のこと 山道は頂上付近より湧きだし巨大な岩を削り落差20mを下る。龍王の滝を成す大岩の滝頭に…

夏終わる加持ヶ峰遊山 夏木立

登り口から見上げる標高1400mの山頂部までの森は緑の盛り「万緑」を迎えていた。 ◆森を観る 「大きいアブが出た」 標高1000m静かな登り口の気温は24度といい汗掻けそうだが今日も街は30度を越える暑さだろう。 アブは噛まれてもすぐに痒さがひくからな。 さ…