猿板

遊山黒子衆SARUの記録

秋分の三辻山遊山 秋光

                             

 「観て!絵に描いた茸!」

 柔らかいスギゴケ
包まれるように傘を開いた
いい感じの瑞々しい初茸。

◆命の森
 森には兆を超える命がいて
複雑に絡み合って生きているが
その繫がりは今も解っていない。

 いつか見える時が来るのかなぁ?

◆命の絡合

 外来や帰化生物が言われている。

でも僕らは長く山を歩いてきて
自然林にはいないことに気付いた。
 蟾蜍はいてもウシガエルはいない。

                             

狸はいてもハクビシンはいない
笹はいてもセイタカアワダチソウも。
そこで長く生きて調和し極相に至った
森には新参は容易く侵入できないこと。

 

なので伐採や山火事、土石流で
極相が失われたら新参が生きる
機会が出来ることを観てきた。

 もちろん街も山里も同じこと。

           

◆森の中のもう一つの森
 この森のまほらに入り
秋の風が囀りを運んできた。

きっと森の命は風やお日様とも
絡合し生き抜いて来たのだろうな。

 「殻しか残ってないで!」

この栃の秋祭りは終わった。

 リスも冬備え出来たろうね。

                                         

 「どこも
    ミカエリソウが多いね」

ここはいい森だともうなぁ。

 さあ 帰ろうか。

◆かえり道
 他国の庭園ではない「盆栽」は
「命の大きさと数は入れ物に比例する」
と気づいた祖先が造った共生だと思う。

                 

 「命を持って帰ってはならない」

と言う気持ちは解るけど本当にそうか?
その場でずっと生きる事が正しいことか?

 本当に命らが求めるものは何だろう。

 「種の目的は分布を広げること」

時に激しい変動を繰り返した地球環境で
子孫を残すためには有利だったと僕は思う。

 「鳥やリスも頑張るもんね」

                 

 「えい遊山やったね」

 今年の変化の時が始まった。

 まだまだ
  かよう道は終わらないなぁ (^_^)

                  地の底へ一縷の秋の光垂る  沢木欣一