「2021年秋『ともにつくる』が放送された。
フランス人シェフが輪島塗に捧げるひと皿を
ぼくはフランス料理に捧げる漆器を共につくりあげた」
◆待っていたこと
山に行かない休日に
友人が営むギャラリーの
待ってた塗師の展覧会を訪れた。
いつも最終日なんだなぁ。。。
◆出会うこと
つくり手と使い手をつなぐことを
仕事として40年になろうとしています。
仕事を始めた頃から日常使いのできる
漆の器を作っている人を探していました。
ある日和紙を使って日常に使いやすい
漆の器を作っている人が輪島にいると知り
輪島を訪ねてお付き合いが始まり30年あまり。
毎日使う汁椀や飯椀はとても美しい色合いになり
なくてはならない暮らしの道具となっています。
今ではすっかり暮らしの相棒といったところです。
僕らも30年になるのですね。
最初の展覧会で手元に来た器も
生活はもちろん山も共に上がって
漆の深みを感じられるようになった。
◆時を刻むこと
「剥げたら送って下さい」
赤木さんとは何度かお会いして
食事も共にし一つ上とは思えない
魂の温かさのようなものを感じた。
= 虚空 =
それも時が刻まれたものなので
また新たな30年共に生きてみますよ。
「お茶にしませんか」
江戸の日本を訪れた他国の方が
当時の庶民や農民の暮らしを
克明に記した書をこの様に結んだ。
「欲しいものなく
余分なものもない。
これほど贈り物の豊富な
風土をどこにも見ない」
漆紅葉一葉にをれば唇のごと 角川源義