猿板

遊山黒子衆SARUの記録

三辻山寒露の遊山 落ち葉

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 今年は豊作のようだな。

 ブナ科の落葉高木の実。
外側に刺が密生する毬の中で育ち
成熟すると毬の裂け目からこぼれる。

◆かえり道

「ここは落ち葉の道」

三辻山の北を横切る山道を
尾根を巻いて南の峠道に入り
いつもの様に登り口に帰る。

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◆実を結ぶ
 「ここよ」と言わんばかりに
真っ赤に実ったサルトリイバラ。

 ユリ科の落葉蔓性小低木。
茎は他物にからみ角質のとげをもつ。

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狼もライオンも病気のものを狩って
群を守っていることが解ってきた。
記憶が継げないから利己的になる
大脳が考える様な自然は単純ではない。

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◆絡合する命
 鮭は傷だらけで生まれた川を遡り
産卵を済ませた雄と雌は直ちに死ぬ。
いや死ぬと思われていたが最近の研究で
生きて横たわり死を待っている事が解った。

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稚魚は親たちの体を食べて
一定育ったのち再び海に帰る。
親が死なないと繫いだ命が絶える。
繋がっているから死も生なのだろう。

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それは利己的な大脳の発達で見えなくなった
遺伝子に刻まれた利他によりそれぞれの命を繫ぎ
絡み合い助け合って群や森を成し自然と対峙する。

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 お釈迦様やイエス様は高い知能はもとい
難行苦行により大脳支配を廃し遺伝子に刻まれた
「利他」の「悟り」に辿り着いたのではないだろうか。

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そして私も30年毎週オロオロ山を歩いて
自然の中で生き延びるための最も大切な装備は
祖先が達した自然との絡合だと思いはじめた。

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 「今日 山はどうでしたか?」

       とても静かでしたよ。

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                  岨(そば)行けば音空を行く落葉かな  太祇