猿板

遊山黒子衆SARUの記録

秋分の石鎚裏参道遊山 嶺聳つ

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 五色河原登り口は気温14℃。
気温の変化を知りたいのなら
最高より最低気温をみることだ。

◆面河渓
「亀腹」は高さ約110m幅約200mの
ほぼ垂直の深成岩の一つ花崗岩の岩壁で
地下15kmのマグマが固まり出来たと言われる。

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 標高650mの駐車場に車を置き
渓谷の橋を渡り面河の森に分け入る。

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渓流は長雨の増水は落ち着き
清流に相応しい透明感を魅せてくれた。

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◆分け入る
 歩き始めしばらくの間は
1933年に国の名勝に指定された
国の景勝面河渓の遊歩道を歩く。

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渓谷は仁淀川上流9.6kmに亘る
周囲を高峻な山々に囲まれたV字谷。
切り立った安山岩を溶かし流れる
澄んだ渓水が白い岩肌に映え美しい。

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◆植生のこと
 この道の魅力は
植林の多い四国にあって
登山口から自然林を歩けること。

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四国は亜熱帯から亜寒帯まで
多くの植生が生きる遺伝子の宝庫。
この森では温帯から亜寒帯までの
豊かな植生に出会うことが出来る。

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それはかつてここを訪れた
深田久弥も指摘している。

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◆切り立つ
 遊歩道は緩やかに標高を上げ
切り立った岩肌を削り奥にすすむ。

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分け入るごとに渓谷は深く切れ落ち
眼下に虎ケ滝が現れれば終点は近い。

 「さあ長い石段が始まるでぇ」

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                            嶺聳(そばだ)ちて秋分の闇に入る  飯田龍太