「お天気もえいしねぇ」
今回は三嶺登山口発の予定だったが
紅葉の始まりで車が多く気が萎えて
いつもの静かな登り口に上がった。
◆共に歩く
「こっちの方が大切よね」
今日は静かな山を好む山の盟友と
雪中泊を目指す道の下見に変更した。
◆分け入る
「林道も明るくなった」
今夏の大雨で痛んだ葉を
樹々が落としているのだろう。
澄んで引き締まった空気が漂う
林道に沿う樹々のシルエットの後に
朝陽が照らすカヤハゲ南斜面が見える。
秋の始まりやなぁ。
◆旧に復する
「キャタピラが入っちゅう」
大雨で林道に流れ込んだ土砂を
重機で撤去し元の通り平していた。
これも山里の貴重な現金収入になる。
「道を広げたね」
路肩下は切り立ってるから
山側の岩盤を削ったようだ。
隆起と崩壊を繰り返す島国で
毎年のように繰り返している工事を
お山も笑って観ていらっしゃるだろう。
◆秋が咲く
そんな人の行いには関係なく
季節は巡り今年も秋が咲きはじめた。
特に一度自然を廃した林道脇には
鳥や風が運んだ多くの命が生きている。
地球から観れば微生物より小さい
人間たちがどう自然に関わろうとも
人が言う環境は自然が決めているのだ。
名はしらず草毎に花あはれなり 杉風