猿板

遊山黒子衆SARUの記録

2020-01-01から1年間の記事一覧

tochikoのかよう道 霧訪れる

かよう道に冷たい風が吹いてきました。 冷えた朝は霧が訪れ季節が変わったことを教えてくれます。 見慣れた景色でも流れる霧を見届けたくなる時間です。 いつもの場所で車を停めて休んでいたら カサカサと落ち葉が降りてきました。 気温は8度朝露が降りた河…

秋雨の三辻山遊山 起

東西日本に天気図に出ない上空の前線が通過し幅広い雨雲がポツポツパラパラと雨を降らせる。 これは入ってみないと解らない。 ◆空を読むまた寒気は四国沖まで南下し弱いながらも冷たい雨が降り山を下る紅葉は更に進むだろう。 天気予報の雨マークは一律でな…

寒露の国見の山 帰り道

山頂直下の大岩に祀られる祠。古より祖先は岩や木に注連縄を巻き頭を垂れてこの島国で生きてきた。 ◆軒を借ること 四所神社の小屋をお借りしてワイズさんのヤマメシが始まった。今日は私のリクエスト焼きうどん。 ◆湯気立てること tochikoの提案で荷揚げたア…

寒露の国見の山 雲の道

雫を纏うヌメリツバタケ。今年は台風含め程よく雨が降り急に寒くなったため紅葉が早くまたどの山も菌類も豊作の様だ。 ◆雲に入ること ゆるい鞍部を登り返すと再び山道は雲の中に入った。この山麓から湧き上がる雲も頂上部に水を持ち上げている。 ◆始まること…

寒露の国見の山 霧の道

秋の低い雲の中にあるぐんぐん高度を稼ぐ防火帯を登り稜線に近づき霧が明るくなってきた。 「ちょっと 休憩するで」 ◆稜のこと 薄雲に覆われた東西に標高約1400mのなだらかな稜線を張る国見山山頂部の森に入る。 落葉樹の緑は薄くなり冬眠の準備をはじめたよ…

寒露の国見の山 露の道

二十四節気の寒露は新暦十月八日ごろにあたり露が寒さで凝って霜になるの意。 ◆雲出流こと 気温が高いほど飽和水蒸気量が大きく空気は多くの水蒸気を含くむことが出来て気温が下がれば水滴ができはじめ気温差がある秋は雲海のシーズンとなる。 ◆杉のこと 登…

tochikoな山歩き 雲中の実り

頂上近くのブナはほかの山と同じように豊作でした。 今年は春に来られなかったもね。 2020年9月中旬 国見山 ブナは2年に一度は花が咲き5~6年に一度大開花すると聞きますが四国ではどこの山も同じで不思議 2020年5月上旬 奥物部 モコモコの緑は若葉とブナの…

寒露の国見の山 ゆく道

南を台風が通過した四国は太平洋側は朝から晴天となるが今回の台風は動きが遅いため山間は北から雲が流れ込みそう。 ◆空を観るしかし台風が攪拌し通過した海域は表層海水温が下がり寒気も南下を始めこれから次第に秋は深まってゆくだろう。 ◆山間に入る ワイ…

寒露に入る工石山遊山 共生林

道端のヤマシキミが今年の実を結ぶ稜線の道。標高約1200mの南国の森には日本でここしかない植生がある。 ◆共に生きる 同じブナ科でも暖温帯の山地に多いアカガシと冷温帯のブナが共存している貴重な植生の森がある。 やはり自然は「競争」でなく「共助」で生…

寒露に入る工石山遊山 稜の森

杉やったかぁ。 赤松と見紛うほど枝を踊らす自然に育つとこうなるのか。 ◆自然林 特に稜線付近は雨雪が強く風が吹き上がり樹々は時の記憶を姿に刻んでいる。 ◆稜線に出る 石英が多く含まれた白い巨大な岩が現れたら工石山山頂部の稜線は近い。 北と南の頂を…

寒露に入る工石山遊山 自然林

「一休みしょう」 工石山はS42自然休養林の指定により整備されたいくつかの登山コースの起点になる休憩場所がこの杖塚。 ◆自然林に入る 今日は賽の河原に行こうや。賽の河原への山道は工石山の南斜面山腹を横切るコースで日当たりも良く植生も豊かだ。 ここ…

寒露に入る工石山遊山 人の林

登山口に花を添えた夏の季語ユリが実を結び秋の訪れを告げていた。 ◆林道の花 かつての鉱山に続く林道から工石山山頂への道は始まる。気温は14℃山歩きには丁度いい。 その道端には秋の花が盛りを迎えている。 ◆杉林の花 林道ゲート前の分岐から杉林に入る山…

tochikoな山歩き 露

工石山で見つけた小さな秋 朝露が降りるようになって昆虫たちも秋の花に懸命です。 鏡川の源流賽の河原から頂上を周ることにしました。 春はよくこの山域に通ったなぁ 石の下で賑やかだったカエルの鳴き声が嘘のように静まり 傍らにアサマリンドウが静かに咲…

寒露に入る工石山遊山 ゆく道

日本海を寒冷前線が通過し四国の朝は抜けるような青空だが次第に雲が増えていき山沿いでは午後ニワカ雨の可能性がありそう。 ◆空を観る その日の朝の寒気は太平洋高気圧を押し下げているが東シナ海の高気圧の雲が押し出してやはり山は午前中がBetterだろうな…

中秋の剣山遊山 結

いつもより早く寝て何度か起きて外を見ても山頂を覆う雲が開くことなく明け方には雨が降りはじめた。 ◆昨日も晴れ今日も朝 「河童予報外れたね」 まあ自然相手とはこの様なもの昨日は帰って来ないから今日も朝で 頂きます (^_^) 「次は河童さんの 好物を構え…

中秋の剣山遊山 転

雲の中の山道は高さ50mの大岩が聳え立つ標高1783.m大剣神社に上がる。 ◆御神の山 この御神体「御塔石」は天の頂に登った山仲間との懐かしい思い出がある。 「あのときは 霧氷が綺麗やったね」 ◆居場所に帰る ここから岳樺の森を抜けたら頂上ヒュッテはすぐ…

中秋の剣山遊山 承

「上から着いたのが見えたわ」 山神様は既に頂上を往復し登山道の様子を見てきたと言う。 お元気そうで何よりです。 ◆落ち合う 「急がんじゃろう」と彼此1時間以上交わしたお話しは。もうこれでいいのではないかと思うほどまた肥やしとなる大切な話を頂いた…

中秋の剣山遊山 起

台風から変わった低気圧は西日本から東に移動し四国は回復に向かうが雲は残るだろう。 ◆空を読むまた大陸の寒気が南下し朝夕ぐっと気温が下がるただ四国は気圧の谷に入り晴天は期待できないだろう。 ◆川を遡る 「わしのぉ土曜は怪しいけん 11時にまつうらで…

tochikoのかよう道 霧の訪れ

暖まった地面に冷えた空気が通過すると起こる自然現象 かよう道に霧(もや)が発生し秋の訪れを感じるようになりました。 四万十川に注ぐ梼原川で唯一男性的な景観を示す八百とどろ ここを遡ってきた鮎は本物鮎が本物なら釣り人も名人でしょう この道の帰り…

河童の日々遊山 布のゆくえ

世界の各地で出会った古い布たちを 手仕事でひとつひとつ丁寧に仕立てた かばんやエプロン・布小物などを展示いたします。 愛しむように長い時間をかけて 形を変えた「布のゆくえ」をぜひ覧ください。 ◆誘われて 初日と翌日だけ職人さんがいるという。山の予…

秋分の奥物部の森遊山 鎮

焚火にしっかり炭が出来て熾火で焚く飯盒炊爨が始まった。私は蒸らしを十分したい人だからその間にテント設営のレクチャーを。 ◆飯を炊く間に 雪山泊を目指す彼女にはテント張りが最も大切でどんな状況でも1人で張れる経験と技術が必要となる。 ◆山の宴 今…

秋分の奥物部の森遊山 結

今年の大栃の恵にはしゃいでられるのも今日の目的地が近いから。 ◆深く分け入る ここからは山毛欅など亜寒帯植生の領域となり秋の恵みが更に期待できる。 おったおった!! 担子菌類のきのこ。樹の幹につき橙赤色で鱒の切身に似て特に若いものは食用となる。…

秋分の奥物部の森遊山 転

秋風そよぐ林道は終わりに近づき谷へ下る別れ道に入る。 ◆森に入る かつてこの林道は物部と祖谷を結ぶ峠道で別れ道は古の杣の道へ入ると物部の杣に聞いたことがある。 ◆風のとおり道 山道は白髪分かれより出流上韮生川に下る長笹谷に降りて谷が運ぶ涼風の中…

秋分の奥物部の森遊山 承

「急に涼しくなったね」 登り口の気温は19℃。私は何と言っても吸血虫がいなくなったことが嬉しい。 ◆歩き出す 静かないつもの林道は樹々が痛んだ葉を落とし冬の眠りの準備を始めたか木洩れ日が多くなってきた。 「天気もいいし 稜線は人多いろうね」 ◆道端の…

tochikoな山歩き あけぼの

林道の途中でアケボノソウに出会いました。 花びらの点々を夜明けの星に見立てた名前花言葉は「今日も元気で」 ポジティブな花言葉はワイズさんとの山行にぴったり(^^)/ 林道脇にはそのほかにも秋の花が目立ち始め 小さな昆虫たちも蜜を集めることに懸命でし…

秋分の奥物部の森遊山 起

前線は東の海上へ抜け西日本は太平洋側を中心に晴れる所が多くなるだろう。 ◆空を観る上空の寒気は四国沖まで張り出し日本付近は秋の空気に覆われ彼岸に入り朝夕は気温が下がり山では防寒対策が大切になる。 ただ熱帯低気圧がやや北上する翌日は早めの行動が…

白露の国見の山遊山 帰る道

大岩に祀られる祠に至る。自然の恵みで生きてきた先人は他国のような天上の神様ではなく自然そのものが神だったのだろう。 ◆山頂のこと 霧が小雨になりはじめたが大岩は山頂の直下にあり雲は薄く落雷の心配もなく登頂してみることとした。 「真っ白やね」 こ…

白露の国見の山遊山 雲の道

標高1400m国見山頂上部の東西に張ったなだらかな稜線は南北からの風をまともに受けるためここならではの風景が観察できる。 ◆恵みの森 神として祀られたこの山は里人の厚い信仰心に守られたためか稜線は自生の広葉樹林に広く覆われ落葉は土壌となり多くの命…

白露の国見の山遊山 杉の道

「シモバシラ咲いちゅう」 シソ科の多年草。枯れた茎に霜柱(霜華)が冬に出来ることで知られる。 ◆分け入る 古くから里人が関わる信仰の山国見山への山道は若い二次林から始まる。 道はほどなく薄暗い杉檜林に入ってゆく。 ◆人工林のこと 地球上唯一人間は…

白露の国見の山遊山 ゆく道

瀬戸内海に秋雨前線が停滞し前線に暖かく湿った空気が流れ込み四国も局地的に激しい雨が降ったり雷や突風を伴う恐れがある。 ◆空を読む湿った空気は南西から入るから四国山地の北東側の午前中がよく四国山地を南北に風穴を開けた吉野川から東の山がいいだろ…