登山口に花を添えた
夏の季語ユリが実を結び
秋の訪れを告げていた。
◆林道の花
かつての鉱山に続く林道から
工石山山頂への道は始まる。
気温は14℃山歩きには丁度いい。
その道端には
秋の花が盛りを迎えている。
◆杉林の花
林道ゲート前の分岐から
杉林に入る山道がはじまり
木洩れ日は秋に変わっていた。
その程よい陽射しは
林床に日陰を好む植生を呼び
花が終われば新たな土となる。
ここは定期的に間伐されて
手入れがされれば草が生え
鹿なども里に降りることく
深山も荒れることはなかった。
◆二次林の花
祖先は深山に手を付けることなく
植林と自然林の間に二次林を置いて
山の生き物との棲み分けをしてきた。
また自然林は水を蓄え谷水を生み
落葉などで形成された土壌の養分を
里に流す恵みだけで生きてきた。
日本人に宗教はなく自然と先祖を崇め
この島国だけで1万年以上生きてきた
奇跡の民族と言えるかもしれない。
陽の匂ひして十月のほとけたち 児玉輝代