二十四節気の寒露は
新暦十月八日ごろにあたり
露が寒さで凝って霜になるの意。
◆雲出流こと
気温が高いほど飽和水蒸気量が大きく
空気は多くの水蒸気を含くむことが出来て
気温が下がれば水滴ができはじめ
気温差がある秋は雲海のシーズンとなる。
◆杉のこと
登りはじめて程なく杉林に入る。
杉は水を好み谷筋などに生えるため
日光を求め天に向かって真っ直ぐ育つ。
針葉樹に生えるスギヒラタケ。
かつて私達も頂いていた茸だが
平成16年以降多数の中毒が報告され
個人差と思うが今は控えている。
「ここ抜けたら
ちょっと休憩しょう」
今日の目的は登ることより
地形を正確に覚えてもらうこと。
◆知恵のこと
「ここから防火帯を登るで」
山火事の延焼を防ぐ防火帯。
特に杉が枝ごと落とした葉は
火熾しにするほどよく燃えからね。
この一直線に刈られた斜面は
風が集まり雪が深く吹溜まるため
絶好のスノーシュー練習の場となる。
「スノーシュー履いた
イメージで登るがで」
この様なことを繰り返し
ワイズさんは雪峰に近づいてゆく。
露なめて白猫いよよ白くなる 能村登四郎