猿板

遊山黒子衆SARUの記録

2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

tochikoな山歩き 緑いろの渦

三辻山の北斜面に入ると中低木に光りが遮られ 昼間なのに薄暗く光が緑の渦となって囲まれているような感覚になりました。 トチやブナの大木が生きる森では枝が空に向かっているから優しい光が届いています。 蝉時雨と野鳥の囀りに包まれ上を見上げれば 大き…

夏至の三辻山遊山 蛍袋

前線は太平洋側にまで南下し雲が多いものの日差しが届きそう。ただ大気の状態はやや不安定で午後は強雨や雷雨のおそれがある。 ◆空を観る月末月初にかけてはやや南下し西日本の日本海側を中心に強雨や大雨の可能性がある。 南からは強い暖湿気と北からは寒冷…

芒種の加持ヶ峰遊山 水無月

真名井の滝頭の風景は日本の渓谷を詰めた箱庭の様で四季折々の風景を見せてくれる。 ◆風抜ける処 「えい風吹きゆうで」 大岩の頭の一つに設けられた東屋でいつも一休みしている。 特別な処の入口やから。 「子供の頃遊んでた蟻地獄」 1cm位のウスバカゲロウ…

芒種の加持ヶ峰遊山 山清水

歴史を1300年溯る定福寺。その奥ノ院は佐賀山谷川の枝沢湧き出す深い処にある。 ◆深山のお寺 いつも最初の休憩を取る奥ノ院の宿坊だった「遍照院」はユースホステルとして賑わったがこの後は大地に還るのだろうか。 「サワグルミは 花も実もぶら下げる」 木…

芒種の加持ヶ峰遊山 山法師

この山の特徴でもある落差20mの滝を成す大岩の右岸を巻いて滝頭に上がる。 ◆滝頭のことこの様な大岩が稜線まであるのは梶ヶ森自体が隆起した岩石盤で標高が程よく草木たちが根を張り風傷を防ぎ高く残った様な気がする。 そんな独立峰は雲を作り雨を降らせ雨…

芒種の加持ヶ峰遊山 蟬時雨

芒種らしい森になった。 禾のある穀物を播く時期の意。田植えが始まり梅雨めいてくる。 「森がモコモコした」 ◆分け入る いつも静かな登り口。気温18℃と人の活動には暑い季節になったきた。 「蟬時雨が聞こえる」 春蟬とヒグラシか? さあ 入ってみるか。 ◆…

tochikoな山歩き 水のおと

かよう梶ヶ森の道は水の音に包まれる 龍王の滝から始まる道でいつも聞こえるアカショウビンの囀りが この日は聞こえませんでしたが 咲きはじめたヤマボウシを眺めていると ハルゼミとヒグラシが交代で羽根を鳴らせていて 木洩れ日もこの賑やかさに参加してい…

芒種の加持ヶ峰遊山 紫陽花

西日本は高気圧圏内で晴れるところが多くなるが南西諸島付近に停滞している梅雨前線は北上傾向になる。 ◆空を観る一方西~東日本は朝鮮半島の西側で強まった上空高気圧の下降気流と北日本の気圧の谷に吹き込む南風で厳しい暑さだが夕立はあっても局地的? ◆…

梅雨晴間の奥物部遊山 蟬の殻

「見つけたで!」 空蝉やね。 地下に数年間過ごした蟬の幼虫。 今年も命をつないで欲しい。 ◆森の中のもう一つの森 去年目に付いた渓の奥。ここは沢が近く涸れることなくせせらぎを聞きながら休める。 「囀りも多いしね」 渓によく響くから。 「バイケイソウ…

梅雨晴間の奥物部遊山 山清水

両側の山が迫った林道は古の峠に上がる終点に近づき山麓から吹き上がる風が心地よい。 ◆渓へ下る 終点手前の道標から林道を別れ渓へ下る山道に入り奥物部の森の懐へ分け入った。 「そんなに増えてないね」 白髪分かれより出流長笹谷は僕らが若い頃に沢登りな…

梅雨晴間の奥物部遊山 瑠璃鳥

「オオルリ見つけた!」 晩春から飛来するヒタキ科の夏鳥。高く澄んだ美声でピールリと囀り続ける。古くから鶯・駒鳥とともに三鳴鳥と言われた。 ◆音色のこと なわばりを持つルリの雄は渓流沿いの岩壁の窪みなどにコケを用いた巣を護るために木の梢で豊な声…

梅雨晴間の奥物部遊山 紫陽花

いつもの林道の空は吹き上がる風は弱く穏やかで雲層が薄い高曇りだった。 ◆分け入る 登り口の気温は17℃。この時期では平年並みで夏装備で発汗はないだろう。 さあ 入ってみるか。 樹々の葉が出揃って陽を遮るいつもの林道は冷やされた空気を肌で感じる。 ◆水…

tochikoな山歩き 会いに行く

かよう道は会いに行く道 小さな四季の変化に再び会えたと感じる道 バトンを繋ぐため懸命に生きている命に満ちた道は 太陽の光も雲の動きも風も受け入れる力を持っているものだけが生きる世界が見えます。 オオルリの囀りが近くで聞こえました。まさかと思っ…

梅雨晴間の奥物部遊山 雪の下

本州南海上に梅雨前線が停滞。東日本や西日本の太平洋側を中心に不安定になり雨の可能性もあるなぁ。 ◆空を観るまた6月らしい寒気の影響があり寒冷前線の南より北側が不安定で特に午後はにわか雨が発生しやすい。 「気持ちよく晴れたね」 梅雨の合間を縫った…

台風一過の三辻山遊山 結

山頂に向かう道すがら昨日の大雨で落ちたのだろう躑躅が花筵で迎えてくれた。 ◆山頂のこと 「あれ 白波!?」 台風が通過中とは言え山から白波がみえるとは。。。 「これも一期一会やね」 太平洋から四国山地の高峰まで見渡せる標高約1100mの山頂には台風か…

台風一過の三辻山遊山 転

「気持ちいい空やね」 まだ台風の風が強く吹いて稜線は強風地獄だろうけど木々に護られた森は快適だ。 ◆杖塚の空 季節は正確に真夏に移ろうがこの後高い山で雪を降らせるような下層寒気が北海道上空まで南下する。それだけ偏西風の南北蛇行が大きいか。 自然…

台風一過の三辻山遊山 承

「ナツアカネ!」 アカトンボの一種で体長約37mm。複眼を含めた体全体が赤く色づく。日本各地で普通に見られる。 ◆分け入る 「台風を耐えたね」 今日も静かな登り口の気温は18℃だが息をする強い風が気持ちよかった。 「葉っぱは出揃った」 暦はもうすぐ仲夏…

台風一過の三辻山遊山 起

台風は沖縄と通過し本州の南に進む。関東周辺で午前中まで雨が残るものの日付が変わる頃西から天気は回復するが高い山では風の影響が続くだろう。 ◆空を観る ただこの時期北海道上空約5500mを-25℃以下の「晩冬の寒気」が通過!?上空の気圧の谷も日本海側に…

tochikoな山歩き 風の仕業

台風後のせいか風の強い朝でした。 緑深まるいつもの道も今日は様子が違います。 幼木帯は木の根元付近から他の木と枝を交わし陽射しも揺れて入ってきます。 大木ははるか上で葉をこすりながら枝を揺らしてる 昆虫も揺れる葉の上でようやくキャッチ このよう…

河童の日々遊山 ともに暮らす花達

土佐清水市に暮らす有田直子さんが つくるドライフラワーリースや ドライフラワーアレンジメント。 ◆温かさを求めて 山に行かなかった休日友人が営むギャラリーの展示会にtochikoと訪れた。 ◆南国の草木たち 足摺岬にほど近い土佐清水近辺で 育った植物を使…

初夏の加持ヶ峰遊山 とんぼ

「見て!とんぼ」 滝の側でジッと動かない。 「羽化したばかりやおか?」 ここもヤゴがおるがやね。 ◆大岩の天辺 「休んで行くろう」 急な岩盤を登る山道は真名井の大岩の頭にある昭和の頃の東屋に上がる。 これも見納めやな。 咲いて日が経ち色褪せた岩場な…

初夏の加持ヶ峰遊山 山の滝

歴史を1300年溯る定福寺。その奥ノ院は佐賀山谷川の枝沢湧き出す深い処にある。 ◆深山の寺 「茂って涼しくなった」 いつも軒下を借りて一休みする奥ノ院の宿坊だった「遍照院」はユースホステルとしても賑わった。 ◆祈りの域へ 奥ノ院を発ち古い石段を登る。…

初夏の加持ヶ峰遊山 渓の風

この山の特徴でもある落差20mの滝を成す大岩の右岸を巻いて滝頭に上がる。 ◆滝頭のこと 梶ヶ森にはこのような大岩が稜線近くまであるのが独立して聳えた理由なんだろう。 「若葉がえい感じ」 龍王の滝の頭には大岩が堰き止め出来た釜が四季折々の風景を見せ…

初夏の加持ヶ峰遊山 赤翡翠

「稜線まで茂ったね」 寒暖の合間に雨もよく降って今年はどの森も芽吹きが良かった。 まだ新緑は楽しめそうだな。 ◆登り口のこと 今日も静かな登り口は風は弱く気温は15度で平年並み。森の中はもう少し涼しくなるから私はショートパンツで良かったな。 さあ…

tochikoな山歩き 緑水

かよう梶ヶ森は水の流れを追う道で 水の音から始まります。 ゴウゴウと流れる水に野鳥の囀りが重なり下の谷からアカショウビンの声も聞こえました。 朝陽が上方を射す朝陽が緑を透かし 風も水も緑に変わります。 滝をなす大岩に登る道からはその枝先が太陽を…