猿板

遊山黒子衆SARUの記録

梅雨晴間の奥物部遊山 雪の下

                                                 

 本州南海上に梅雨前線が停滞。
東日本や西日本の太平洋側を中心に
不安定になり雨の可能性もあるなぁ。

◆空を観る
また6月らしい寒気の影響があり
寒冷前線の南より北側が不安定で
特に午後はにわか雨が発生しやすい。

 

 「気持ちよく晴れたね」

 梅雨の合間を縫った週末は
tochikoと通う奥物部の森を訪れた。

 6月とはこんなものだよな。

◆川を遡る

 「あっという間に
   田圃 青々してきたね」

 物部川に添った山間国道で
源流域の森を目指し溯る。

 芒種に入ったやきね。

                 

 芒種は梅雨入りの頃。
梅の実が黄ばみ田植えが盛んになる。

 台風も梅雨も自然の恵み
ないとお百姓さんも困るからね。

◆物部郷に入る

 「ここも抹茶色」

 旧物部村の大栃から
物部川支流上韮生川に入る。

 けっこう降ったがやね。

                                     

 「ユキノシタは増えるき」

 山野の岩や石垣などに生える
ユキノシタ科の常緑多年草
六~七月花茎多数の五弁花を開く。

 やっと風景が夏に向かう
山間集落の稲作が始まった。

 お米は日本の礎だ。

                                           

◆山懐に入る

 「カワガラス走った!」

 渓流に棲むスズメ目カワガラス科の鳥。
水中を潜行し巧みに水底の小昆虫を捕食する。

 最深集落を過ぎ橋を渡り西熊林道に入る。

 一雨ごとに葉の色が濃くなる。

 海に囲まれ雨に恵まれた日本は
同緯度では希な豊かな植生が生きている。

                 

 緑茂る仲夏に入る奥物部の森は
どんな風景を見せてくれるだろう。

                 夢殿のほとりの別れゆきのした  八木三日女