境内から鳥居をくぐると、
長い石段が始まります。
この石段には賛否両論あるようですが、私は好みです。
他の山に数カ所林野庁が設置した木の階段がありますが、
たいがい歩幅に合わない上に、
水をせき止め、土を流し、
それ自体が障害物になっているものを見かけます。
でも石積みは、隙間から適度に水を逃がし、
土の流出を防いでくれます。
そこに土があれば、自然が宿り、
この日もホコリタケなどの土に生えるキノコや、
スミレなどの春を告げる野草が生えていました。
石垣とコンクリート壁の違いみたいなものだと思います。
そんな急な石段をしばらく登っていくと、
元気に花粉を飛ばしている植林の中にも広葉樹が現れます。
見事な2本の夫婦松など楽しみながら、
やがて第3の水場につきました。
ここは祠状の大きな岩の奥から水がわいており、
冬眠からさめたのか、岩陰からヒキガエルがゲコゲコ鳴いていました。
小さい春ですね(笑)
その少し先にベンチが置いてある展望ポイントがあり、
さあ、一息休憩しましょう。
この日はお天気に恵まれ、
土佐山田から高知平野、その彼方に太平洋まで、
ど〜んと眺望できました。
やっほ〜!この景色を見ていると、疲れも吹っ飛びますよ。
いよいよここから名物「尻見坂」と言われるの石段が始まります。
この名は、すぐ前の人の尻を見ながら登らなくてはいけないほど、
急勾配であるところからついたそうで、
その名のとおりの急な石段が続き、
最後の方は切り立って、ロープまでかけてあります。
そんなきつい延々と続く石段ですが、
合間にある祠や石仏が励ましてくれます。
やっと最後の長い石段を登り切ると、
ここまでよく頑張ったと言ってくれているような大きな鳥居があり、
その奥にしっかりとした石積の立派な韮生山祇神社が森の中に眠っていました。
神社にお参りをして、右側から回り込むと三角点の山頂です。
バンザーイ!
頂上は樹木に覆われ展望はありませんが、
山頂から少し進むと、北から北東にかけての展望が開けている場所があり、
頂きに雪をかぶった美しい剣山や三嶺を眺望する事ができました。
感謝、感謝です。