猿板

遊山黒子衆SARUの記録

2021-01-01から1年間の記事一覧

tochikoな山歩き こぼれる

日差しがこぼれる山の道も実りの季節になりました。 追いかけたヤマボウシ見つけたものは色づきかけているもののとても小さい実で 見上げるとまだまだ青い実が空に向かって伸びていました。 複数の小さな実が集まった実(集合果)は膨らむごとにつぶつぶので…

白露入る梶ヶ森遊山 彼岸花

上空を寒気を伴う気圧の谷が通過。全国的に不安定で雲が広がりやすく高山は急雨や雷に注意を要する。 ◆空を観る 寒気南下は秋らしい気象現象だが昨年東北地方中心に令和3年豪雪となった偏西風蛇行は今も変わらず続いている。 この夏も寒波による天候不良で野…

雨上がる三辻遊山 毬栗

「河童ちゃん 秋やね」 ほぼ全国の山地に自生するブナ科の落葉高木の実。成熟すると毬の裂け目からこぼれる。 ◆秋の始まり木が熟す前に落とした実は虫が入っているものが殆どだ。 でもどうしてそれが解るのだろ。 ◆かえり道 三辻山の北を横切る山道は尾根を…

雨上がる三辻遊山 坂鳥

近道は三辻山の道に入る。この時稜線を覆った雲は薄く森が纏う淡く白い光の中でtochikoはバードコールを鳴らす。 ◆赤良木園地 稜線の山道は森へ緩やかに下り山頂直下の忘れられた園地に至る。 「だいぶん空が開いたね」 傾きかけた秋の陽射しが森の中に届く…

雨上がる三辻遊山 山霧

「テンニンソウが咲きだいた」 山林中に群生するシソ科の多年草。晩夏に茎頂に長い花穂を出して鱗状に包葉に包んだ唇形花を咲かす。 ◆杖塚 家から最も近い1200m峰県立自然公園でもある工石山の広場でいつも開けた空を観ている。 陽が高くなり白く輝く空で大…

雨上がる三辻遊山 尾花

ススキが穂を立てはじめた。 イネ科の大型多年草。「芒」「尾花」日当たりの良い山野の至る処に自生する。屋根を葺くのに使用したためカヤともいう。 ◆登り口 「誰ちゃあおらんね」 ここは市内から近くみな出発が遅い。午後の変化を避けるため早駆けした私達…

tochikoな山歩き 松風

湿り気のある林縁にマツカゼソウの花が咲いていました。 柔らかな葉が風に揺れるミカン科の秋の花で摘まむと柑橘系の匂いがしました。 牧野富太郎博士が名付けたマツカゼソウは風が見えるよう。 昨年は気づかなかったなぁ(^^ゞ かようこの道にも山栗の実が落…

雨上がる三辻遊山 川霧

秋雨前線は本州付近に停滞する。このため東北から西日本にかけて曇りや雨の天気が続き局地的には雨が強く降り午後は雷を伴うかも。 ◆空を観る気になっている奥物部の森は厚い雨雲が連続して流れ込み稜線に止められた強雨が続いて時間雨量110mmを記録した。 …

処暑の梶ヶ森遊山 秋澄み

切り立つ大岩の間を下る真名井の滝は修験場だった事を滝頭に上がる鎖が今に伝えている。 ◆大岩に上がる 鎖場を階段で上がった滝頭は箱庭の様に枝葉を配し紅葉はいい風景を見せるだろう。 ◆渓へ下る 真名井の大岩の上に東屋があり一息つけた後この森のまほら…

処暑の梶ヶ森遊山 山芍薬

自然の森は次第に勾配を増し山道は真っ直ぐな古い石段に入る。この山は古の修験の場であった。 ◆信仰の域 定福寺奥の院が現れる。梶ヶ森山麓にある定福寺は山深い四国の中央部の豊永郷に724年創建と記録されている。 今では山に吞まれそうなかつての修験者な…

処暑の梶ヶ森遊山 山清水

山道は頂上付近より湧きだし巨大な岩を削り落差20mを下る龍王の滝の滝頭に上がる。 ◆滝に上がる ここから山道は吉野川の支流佐賀山谷川に添い大木が並ぶ深い緑に分け入る。 ◆水のこと世界で唯一の温帯の島国である日本。年間降雨量平均1800mmを参考に重さに…

処暑の梶ヶ森遊山 油点草

今日も私たちだけの標高1000mの登り口は気温22℃。四国の高山の気温も落ち着いて秋の風を感じる歩きはじめだった。 ◆分け入る 「水の音が大きいね」 登り始めは杉の人工林。谷深く切れ落ちた斜面にあり枝は上部なので音がよく通る。 ◆秋の気配 「ホトトギス咲…

tochikoな山歩き 涼風駆ける

かよう山の水辺では薄緑の光が水面に映されていました。 テンナンショウの赤い実もひときわ濃く何かを誘っているようでした。 沢沿いは涼風が駆け上がる 急峻な斜面には水が好きなトチやサワグルミが多く根を張り 奥の院近くのトチの大木は一足早く森のカケ…

処暑の梶ヶ森遊山 秋の空

西日本は南から高気圧に覆われて太平洋側を中心に晴れる所が多く高温が続き内陸中心に猛暑日となる。 来週が暑さのピークになるかな。 ◆空を観る この日の予想天気図が変わり大陸から高気圧が張りだすことで日本海に隠れていた前線が発生する。 ◆川を遡る 「…

処暑に入る三辻山遊山 秋の蟬

深山樒が今年の実を結んだ。 山地に自生するミカン科の常緑小低木。4~5月頃に芳香ある白色の小さな花をつけ果実は晩秋赤熟して美しい。 有毒。 ◆兆すこと 「ホントここは多いね」 よほどこの場所を気に入ったのか。他にも群生場所を知ってはいるがこれほど…

処暑に入る三辻山遊山 山の霧

「今日は頂上に 上がらんでねえ」 山を覆う雲は明るいが8月は天辺を避けたほうがいい。 ◆秋雨の跡 梅雨明けもそうだが雨期の境は荒れるものだ。林床には風に落とされたのだろう朴の葉が銀色の腹を見せていた。 「空が空いたね」 バードコールを鳴し森を見る…

処暑に入る三辻山遊山 秋の天

「花の数だけ 実をつけるがやね」 今年もトサミズキが実をつけた。これも野鳥などの食べ物になる。 ◆杖塚 tochikoが持ってきたもの。里に移住した若い女性が作ったバードコールを鳴らして森を見る。 確かに囀りが近づく様に感じるなぁ。 雨もまだ降ってない…

処暑に入る三辻山遊山 霧迅し

「誰もいないわなぁ」 標高約850m登り口の気温は19度。空が雲に覆われたらこれぐらいだろう。また大雨の後はブヨがいないから快適だ。 ◆雨の予想 山登りで雨が降れば何でもレインウエア上下とスパッツでは蒸れて暑く雨降りが嫌になるだろう。 雨が降ったら濡…

tochikoな山歩き 暑さとどまりて

かよう三辻山は夏の終わりの蝉が遠くで静かに聞こえるだけでした。 周りの木々の緑も盛りを終え固くなった実が残る道 涼しく感じるのは湿り気のせいではなくなったね。 落ち葉が増え雲が明るく見えるようになりました。 ホオノキがこんなにあったがや!大き…

処暑に入る三辻山遊山 川の霧

大陸の低気圧に向かって暖かく湿った空気が四国に流れ込み太平洋側を中心に強い雨が降るだろう。 ◆空を観る 今夏も寒気の流入が続き日本近海の海水温が平年より低く太平洋高気圧の張り出しが弱い。 後に前線が北上すれば再び蒸し暑くなるだろうがこのままの…

河童の日々遊山 刺繍糸とビーズ

「お待たせしました。 結局一年かかったねぇ」 注文してた竹の籠が届いたと友人のギャラリーから連絡があった。 ◆いとうゆうこ刺繡展 ヨーロッパに住む女の子haruが描く 心ときめく鳥たちを刺繍家いとうゆうこが フランスの伝統的な技法の1つ 「オートクチ…

秋霖の遊山 結

雨上がりそうにないね。 平野部の朝は晴れないまでも雨は上がる天気予想だったが複雑な地形の山は別ものだ。 ◆雨の朝 前線の正確な予想は困難で予報官泣かせとも言われているが人生は予想どおりでは楽しくない。 思い残すより思い切ろう。 ◆昨日は晴れ今日も…

秋霖の遊山 転

「知らなかった!」 近隣の山だけど見えなかった。囲む樹々が成長し見えづらいもあるが人はいないと思うと見えない事がある。 ◆隠れ家に入る 「小雨になったね」 今回はこの小屋で前泊して翌朝傘差しで大丈夫なら入山しようと計画して集まった。 まだ乾杯に…

秋霖の遊山 承

「お待たせしました」 お昼から始まる雨の遊山はワイズさんお勧めのお店に集合。Yukoさんも合流し賑やかになった。 ◆集うこと このコロナ過でも開店前から行列が出来るお店。日本人はお出かけが好きやもね。 ◆頂くこと 若いシェフとスタッフが頑張る地物を活…

tochikoな山歩き 流れる

これは7月山から見たいつかの空 お天気はねぇ「祈るしかないき」と日焼けした笑顔で空を仰ぐ里人に 流れる月日を追いかけるように通った山道の =2021年3月= 生きる力を思い出しました。 =2021年4月= =2021年5月= =2021年6月= =2021年7月= 追いかけ…

秋霖の遊山 起

秋雨前線が西日本から東日本付近に停滞。太平洋高気圧の縁を湿った空気が流れ込み西日本を中心に断続的な激しい雨となる。明日の中心は北九州と中国地方だろうな。 ◆空を観る 「秋に降る雨。秋の雨。 特に9月から10月にかけての長雨にいう。 秋霖(しゅうり…

秋に入る梶ヶ森遊山 秋の空

「ここ涼しいで」 「真名井」とは神聖な井戸のこと。その中でも最上級の敬称が「天の真名井」 ◆真名井の滝 修験場であった滝の鎖場を登る。古来日本人は清水湧き出すところを神聖な場所として大切に祀ってきた。 真名井の滝の滝頭にあがる。 権化とは神仏が…

秋に入る梶ヶ森遊山 涼新た

定福寺奥ノ院の宿坊に至る。ここは山頂に林道が通るまで登山者の宿泊所としても賑わっていたと聞く。 ◆腰を下ろす 今日も軒下を借りて休憩した。ここもよい風が吹き気温は22℃。掻いた汗だけ水と塩分を補給した。 「台風はどうやろうね」 目線に下りた雲の動…

秋に入る梶ヶ森遊山 万緑林

山道は頂上付近より湧きだし巨大な岩を削り落差20mを下る。龍王の滝の滝頭に上がってゆく。 ◆滝に上がる ここから山道は吉野川の支流佐賀山谷川に添い大木が並ぶ深い緑に分け入る。 ◆秋に移ろう 「ヤマボウシが実をつけた」 山野に自生するミズキ科の落葉高…

秋に入る梶ヶ森遊山 山清水

標高1000m登り口の気温は24度。今日も街は30度を越える暑さだろう。 「今日も虫が少ないね」 ◆森を観る 登り口から見上げる標高1400mの山頂部までの森は「万緑」緑の盛りを迎えていた。 ◆分け入る 山道は杉の植林から始まる。人工林と自然林との見分け方は自…