「知らなかった!」
近隣の山だけど見えなかった。
囲む樹々が成長し見えづらいもあるが
人はいないと思うと見えない事がある。
◆隠れ家に入る
「小雨になったね」
今回はこの小屋で前泊して
翌朝傘差しで大丈夫なら
入山しようと計画して集まった。
まだ乾杯には早い時刻だが
山の就寝は早いものだから
前倒しして始めようか(笑)
◆宴をはじめる
計画通りじゃつまらない
人生出たとこ勝負が楽しいと思う。
まずはそれぞれが持ち寄った
前菜を並べて宴をはじめた。
「焼き焼き大会やろうや」
人にはそれぞれ備わった運命があり
あらゆる動物や植物もに定めがある。
でもそれは決して不満ではない。
◆自分より群の幸せ
人に生まれようとして
自分は生を受けたのではなく
それぞれの定めを持って生まれたが
この世を経験できたら満足だろう。
ただ一つだけ必要なものがある。
どんな辛い定めでも運命にあっても
たった一人でも会いたい人がいることだけで
自分の定めに応じて生きていくことが出来る。
5億5千万年前に出来た多細胞生物どおしが絡合し
群を作り始めて社会と言う安住の地を造りだした。
寄り集まった生物には自分の相手が必要であって
それがあれば定めに誇りをもって生きて行けるだろう。
◆陽が落ちる
表でお酒を楽しめた空は
日暮れまで雨を待ってくれた。
さあ 小屋に帰って二次会だ。
今回は仲間に会いに来た遊山だった。
たくさんお酒を吞んでたくさん笑った。
これだけで終わっても私は満足かなぁ。
さあ
明日のために今日も寝るか。
みんなおやすみなさい。
泊まりたる宿はランタン月朧 吉木フミエ