猿板

遊山黒子衆SARUの記録

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

雨水の白髪分かれ遊山 兎の目

四国の高山の殆どは山頂部に広い笹原を持ち森を抜けると空に飛び出す。 ◆空に出る 森を抜け笹原に出る。ここは高度による森林限界ではなく風が強く樹木が育ちづらいためで遮るもののない眺望が得られる。 剣山地の南端にある白髪山は切り立った地形の上にあ…

雨水の白髪分かれ遊山 春の雪

標高1400m白髪山登山口はこの時期としては温かい気温6℃。例年ならこの標高の登山口は雪が深く車での進入が困難となる。 ◆陽射すこと 登り始めは山毛欅の森。登り口から自然林がある事もこの山の魅力の一つだろう。 「白髪山! 嬉しい〜」 今日は一片の雲も…

tochikoな山歩き 青

白髪山は青のイメージ南斜面からは平野の向こうに太平洋が光り ひとつになる空と海を望めます。 北に延びる尾根は三嶺に続き木々の枝と雪のコントラストで積雪の様子を伺うことができます。 =2005年12月= 北を三嶺に守られているのがよくわかります。南の…

雨水の白髪分かれ遊山 梅の香

低気圧がオホーツク海付近に進み北日本はまだ冬型気圧配置が続くが東日本から西日本は晴れる所が多く四国は「北低南高」春型気圧配置に入る。 ◆空を観る 2月17日の寒波は西巻きタイプで西日本から流れ込み高知市内でも降雪し四国山地にも相当量の雪をもたら…

立春の笹ヶ峰遊山 春の雲

一旦来た道をもどり丸山荘の裏山を登りはじめ空を覆っていた雲が開いた。 ◆裏山に登る 山小屋「丸山荘」の名の由来は標高1545m丸山の笹原にあること。私は登山者があまり訪れることがないこの静かな山が何となく好きだった。 「わーっっ!!」 ワイズさん達…

立春の笹ヶ峰遊山 山小屋

標高1,525mにある丸山荘は1933年に開業した250人収容できる四国最大級の古い山小屋だった。 ◆学舎のこと ただ頂だけを目指していた若い私の足を止めてくれたのが笹ヶ峰8合目にある丸山荘を管理していた伊藤さんご夫妻だった。 その老夫婦のお人柄に惹かれ年…

立春の笹ヶ峰遊山 薪仕事

お父さんと架けた橋を渡る。あれから何年経ったのか忘れたが今も使われている事が嬉しかった。 ◆変わらぬこと 標高約1,200mの宿からブナなど亜寒帯の森になり気温も変わり雪質も変わっていた。 「この朽ち木にナメコが いっぱい生えよったがで」 ブナやハリ…

立春の笹ヶ峰遊山 道直し

登り始めは杉林。上の登り口までの雪が多く上がれない時はお父さんとここから荷を負い上げていた。 ◆溯る道 沢に添った山道は大雨で流されることもあり当時道直しは山小屋だけの仕事で公に手伝ってもらった記憶はない。 ◆繫ぐこと 「あれが又兵衛岳」 盗賊の…

tochikoな山歩き 道

しばらく遠ざかっていた道を新たな思いで登る道には 過ぎた日々が関係ないかのようにあの日のままでした。 自然の大きな流れに比べたら人間の一生は瞬きみたいなもので まだまだこの先に自分たちが出会う事のできない何かが待っているように感じました。 荷…

立春の笹ヶ峰遊山 帰る道

前線を伴った低気圧が南の海上を東進する見込み。四国は南の暖かい空気が流れ込む。 ◆空を観る週明けは南岸低気圧や日本海に発生する低気圧が東進し猛烈に発達し冬型気圧配置が強まり再びシベリア寒波が日本に降りてくる。西日本は今期1,2を争う低温となるか…

春立つ三ツ辻山の遊山 萌す

「あの後降っちゅうね」 南北の視野が開ける赤良木峠から春霞の彼方に石鎚山が見えた。 今日はほんとに穏やかだ。 ◆峠の道 標高約950mの峠から三辻山への近道に入る。植林作業道の急登は長くはなく汗を掻く前になだらかな横道に出る。 山道は植林を抜けると…

春立つ三ツ辻山の遊山 薄霞

冬型の気圧配置が緩み西からは移動性高気圧が接近。昼間は四国も穏やかに晴れて日差しが暖かく感じるだろう。 ◆空を観る 立春は暦の上で一年の始め春の始めとされ暖かくなりはじめ四国の山にも雪をもたらせた寒波は東海上に抜け四国もしばし暖かくなる。 ◆建…

立春の石鎚裏参道の遊山 残雪

あれが石鎚の南尖峰。 山道は霧ヶ迫と呼ばれる尾根の肩に上がり霊峰が現れる。 「格好ええですわ」 ◆霧ヶ迫 やはりブナ科の樹々は笹と共生関係にあると思う。石鎚に続く尾根の道は日当たりがよく植生も変わる。 「これは大きなミズナラ」 ブナとともに冷温帯…

立春の石鎚裏参道の遊山 春雪

南にある山並の北斜面に昨夜降ったであろう雪が見えるがまだなごり雪と言いたくはないな。 ◆植生のこと 大岩を越えた山道が標高1000mを越えた頃から落葉照葉樹は次第に少なくなり森の大地に陽がとどき始める。 今日は暖かい。 ちょっと待って一枚ぬぐから。 …

tochikoな山歩き 春の歩み

石鎚山の信仰の道は深い谷の面河渓から始まります。 霧ヶ迫に乗り木々の向こうにようやく石鎚山が見える しんどい登りの末に姿を見せる石鎚山はいつも特別だと思います。 面河山の手前には大雪の時に仲間とビバーグしたコルがあります。 あれからは思い出の…

立春の石鎚裏参道の遊山 古道

この道の魅力のひとつは植林の多い四国にあって登山口から自然林があること。 ◆命の森 四国は亜熱帯から亜寒帯まで多くの植生が生きる遺伝子の宝庫。この森では温帯から亜寒帯までの豊かな植生に出会うことが出来る。 それはかつてここを訪れた深田久弥も指…

立春の石鎚裏参道の遊山 山霧

日本列島の南岸を進む前線を伴った低気圧が東へすすみ。西日本太平洋側の天気は回復傾向。 今週末は西の山域だろうな。 ◆空を観る そんな春に入る週末はTommyさんと前泊宴会の後私たちは彼此3年ぶりになる石鎚山の面河尾根を訪れた。 「回復が早まったね」 …

それ行け孫猿!!冬の檮原遊山 帰り道

さて きのう何時に寝た?みんな好きな場所で寝て好きな時に目を覚ましている。 時計見ないって気持ちいいな。 ◆昨日も晴れ今日も朝 「おかわり~!」 昨夜の残りものの雑炊を朝からモリモリ食べている。 今日も遊ぶ気満々でいいことだ。 ◆ゆすはら雲の上の図…

それ行け孫猿!!冬の檮原遊山 手花火

天狗高原の雪を満喫し津野町境の峠のトンネルを抜けtochikoが生まれ育った梼原町へ入る。 ◆奥四万十の里 梼原町は町面積の91%を森林が占め標高1455mにもなる雄大な四国カルストに抱かれた自然豊かな山間の小さな町です。 =梼原町HPより= ◆里の恵み 買い…

それ行け孫猿!!冬の檮原遊山 雪丸げ

リニューアル工事のため閉鎖中のクレーン車が聳える天狗荘が見えてきた。この側にあるスキー場が孫猿の遊び場になる。 ◆天狗高原スキー場 昭和30年頃から使われ始めた標高1400mにある高知県唯一のスキー場。高低差70m最大滑走距離300m最大斜度15度この小規…

tochikoのかよう道 大空

みんなを迎える前の日里の旧小学校は雪が降っていました。 明日降ったら喜ぶだろうなぁ そんな期待をしながら積もりそうにないグランドを眺めていました。 その雪がカルストには落ちていて期待通り! 「雪や~雪っ!」 かつては海の底だったこの場所で襲われ…

それ行け孫猿!!冬の檮原遊山 冬晴れ

爆弾低気圧が日本にもたらせた大寒の嵐は次第に北日本に中心を移し四国は大陸の高気圧が張り出してくる。 ◆空を観る 寒気の強さを示す筋状雲の離岸距離が西日本は長くなってきて風も次第に収まり子供遊山にもってこい。 さあ! 行くぞ!! ◆川を遡る 寒中小…

大寒の三辻山遊山 枯草

単調な冬景色に色を添える深山樒。 ミカン科の常緑小低木で山地に自生する。4~5月頃白色の芳香ある小さな花を多数つけ果実は晩秋赤熟して美しいが毒を有する。 ◆若い森のこと 三辻山の森の樹はまだ若くまた競争に弱いヤマザクラが多くかつて切り拓かれたか…

大寒の三辻山遊山 冬雲

工石山の道を別れて三辻山を目指す山道に入る。この道はかつての峠道。 ◆赤良木峠 「寒気が入って来たね」 工石山と三辻山の鞍部となり峠は強い北風の中にあった。 今日は何にも見えないな。 ◆雲に入る 風が抜ける峠を後に植林の作業道でもある三辻山の近道…