猿板

遊山黒子衆SARUの記録

雨水の白髪分かれ遊山 兎の目

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 四国の高山の殆どは
山頂部に広い笹原を持ち
森を抜けると空に飛び出す。

◆空に出る
 森を抜け笹原に出る。
ここは高度による森林限界ではなく
風が強く樹木が育ちづらいためで
遮るもののない眺望が得られる。

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剣山地の南端にある白髪山は
切り立った地形の上にあり
急峻な地形が苦手な鹿が避けるため
山頂部は広く笹が残っている。

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◆山と海を見る
 頂に向い30度を超える
斜面を登り次第に空が広くなり
東に座る剣山と次郎笈が目線になる。

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 剣山地の南端にある白髪山は
足下から山並が太平洋まで続く
高度感を味わえるのが最大の魅力。

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「太平洋が見えゆうで」

 春空らしい霞に彼方
桂浜がある竜頭岬の向こうに
太平洋が光って見えていた。

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◆命を見る
 葛籠折れの登りが緩くなり
山道は春青空広がる山頂にあがる。

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 おっ!

久しぶりのウサギの足跡。
ここで生きているんだものね。
 ほんと強いよ。

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やはり山頂は膝まで雪がある。

 一本立てて行こうや。

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                 あたたかき雪がふるふる兎の目  上田五千石