
早朝から夕方まで
登山道の巡視を終えられた
山神様が帰ってきた。
「汗を流してくるけん」
◆癒されるとき
「仕事の後は
ビールがえぇわ」
お疲れさまでした。

私も退職したら
巡視に上がって来ますから。

◆口福のとき
「いつも同じもんで」
いえいえ椎茸から蒟蒻まで自家製。
私たちにとって月に一度の贅沢ですよ。

「これは女房がはじめて
ずっと変わらん献立じゃ」
小屋のこと山のこと命のこと
今回も多くの学びを頂いた。

「これってえいでねぇ~♪」
新しい風もはいってるようだ。

◆暮れるとき
日暮れの気温は17度
標高が100m上がると
気温は0.6度下がるから
街は30度ぐらいなのだろう。

「気持ちいいけど
寒いばぁやねぇ」
これも贅沢なことよ。

小泉八雲は言った。
日没と同時に暗くなる
大陸や南方の国と比べて
湿気が多い日本の夕暮れは違う。

他国には「たそがれ」がない。
それは色彩ではなく色合い。
色合いには変化がある。
「移ろい」の美が日本文化の原点。

遠くに石鎚山系の
シルエットが浮かぶ。
あっちはどうだろうな。

◆静かなとき
「静かじゃの」
そうですね静かですね。
私たちも風通しよくしようかなぁ。

しかしこんな綺麗な星空は
街で見ることは出来ないですよ。

まして天の川など
見上げることもありませんね。

天の川柱のごとく見て眠る 沢木欣一