猿板

遊山黒子衆SARUの記録

立秋の剣山遊山 黄昏時

                                        f:id:kurokoshusaru:20200817190516j:plain

 早朝から夕方まで
登山道の巡視を終えられた
山神様が帰ってきた。

 「汗を流してくるけん」

◆癒されるとき

「仕事の後は
   ビールがえぇわ」

 お疲れさまでした。

f:id:kurokoshusaru:20200817190635j:plain

 私も退職したら
巡視に上がって来ますから。

                  f:id:kurokoshusaru:20200817190717j:plain

◆口福のとき

 「いつも同じもんで」

いえいえ椎茸から蒟蒻まで自家製。
私たちにとって月に一度の贅沢ですよ。

f:id:kurokoshusaru:20200817190819j:plain

 「これは女房がはじめて
    ずっと変わらん献立じゃ」

小屋のこと山のこと命のこと
今回も多くの学びを頂いた。

                           f:id:kurokoshusaru:20200817190919j:plain f:id:kurokoshusaru:20200817191048j:plain

 「これってえいでねぇ~♪」

新しい風もはいってるようだ。

f:id:kurokoshusaru:20200817191202j:plain

◆暮れるとき
 日暮れの気温は17度
標高が100m上がると
気温は0.6度下がるから
街は30度ぐらいなのだろう。

                                         f:id:kurokoshusaru:20200817191333j:plain

「気持ちいいけど
   寒いばぁやねぇ」

 これも贅沢なことよ。

f:id:kurokoshusaru:20200817191433j:plain

 小泉八雲は言った。
日没と同時に暗くなる
大陸や南方の国と比べて
湿気が多い日本の夕暮れは違う。

f:id:kurokoshusaru:20200817191513j:plain

他国には「たそがれ」がない。
それは色彩ではなく色合い。
色合いには変化がある。
「移ろい」の美が日本文化の原点。

f:id:kurokoshusaru:20200817191545j:plain

 遠くに石鎚山系の
シルエットが浮かぶ。

 あっちはどうだろうな。

             f:id:kurokoshusaru:20200817191632j:plain

◆静かなとき

 「静かじゃの」

そうですね静かですね。
私たちも風通しよくしようかなぁ。

f:id:kurokoshusaru:20200817191740j:plain

 しかしこんな綺麗な星空は
街で見ることは出来ないですよ。

f:id:kurokoshusaru:20200817191841j:plain

 まして天の川など
見上げることもありませんね。

                  f:id:kurokoshusaru:20200817191914j:plain

天の川柱のごとく見て眠る  沢木欣一