県道から林道に入り
奥物部の森に分け入る。
暦は春なかばとはいえ
森はまだ冬枯れの風景だった。
◆奥物部の森
上韮生川上流西熊渓谷は
土佐最大の自然林に覆われ
四季折々変化の風景を見せる。
◆林道歩き
いつもの林道口から
奥物部の森へ歩きはじめた。
「キブシが咲いてる」
まだ芽吹きには早いようやね。
◆名残の風景
対岸に西熊の森を
眺める林道の脇には
昨年秋の名残がある。
◆草花の目覚め
森の春は大地からはじまり
今年も草花が咲きはじめていた。
「もうすぐ
山菜シーズンやね」
奥物部の森の木々は
大地の芽吹きを見守るように
まだ冬の眠りの中にある。
だが斜陽に浮かび上がる
木々の越冬芽の赤色が
春の訪れを告げていた。
もう
日差しは春やね。
菫咲き崖にやさしき日ありけり 石塚友二