人に会う山歩きは
出会いの温かさを幾重にも重ねながら
ゆったりとした時間とともに始まりした。
夏至を迎え
春の花が実を結び
夏の花が開花する頃
ひときわ高らかに鳴くのは
夏を謳歌する鶯の囀りでした。
「河童よく見つけたなぁ」
春は比較的藪の中に居ますが
この頃はルリ鳥のように高い木の上で
美しく囀る姿に出会えます。
暫く立ち止まり
高く澄んだ声に耳を澄ますとき。
巣に餌を運んでいる雌に
合図をしているとも聞きます。
標高を上げながら
広がる景色にどこまでも
響いているような歌でした。
うぐひすの鳴くやちひさき口明けて 蕪村