猿板

遊山黒子衆SARUの記録

和宏さんのお中元遊山 剣山の森

キレンゲショウマ

 登山口に植えられた
キレンゲショウマが蕾を出した。
剣山はこの「天涯の花」で有名となり
これから多くの登山者を迎える。


◆鳥居を潜る
 剱神社への石段を上がる。
古より信仰の山である剣山は
鳥居を潜る参道から山道が始まる。



              
◆ブナの森へ
 不浄なものの侵入を禁ずる
注連縄を潜り剣山の森に分け入る。
この森は信仰と共に生きてきた。



標高1,410mから歩く山道は
ブナたち広葉樹林から始まり
山麓から吹き上げる風が涼しかった。


             
◆植物は動物的であること
 劔の森に清楚な
夏の花が咲きはじめていた。



たとえばオジギソウは触ると葉を閉じる。
しかしそれを繰り返すとやがて閉じなくなる。


                  
オジギソウは機械的に閉じるのでなく
それが安全か大丈夫かどうか見ていて
何かの仕組みで経験を記憶するらしい。



またアメリカに植えたある桜は
2月に咲いたと思えばまた9月に咲いたりした。
でもその周りにその地で4月に咲く草を植えると
ちきんと4月に咲くようになった。
                
同じ時期に咲く花がないと
カウントを間違うと植木職人は言い
桜並木は周りを見て一斉に咲き散り
人間と違うシステムで見ていると言う。



そうすると動くことが出来ない植物は
見て記憶した経験で災害に至る予兆を見出し
それに対する備えをしているのだろうか。


             


  樹々そよぐ颯々の夏いさぎよし  森澄雄