猿板

遊山黒子衆SARUの記録

白露の剣山遊山 雲の道

樅帯

 土壌の乏しい落盤帯には
モミ達が根を張り生きている。
それは逆境に強いだけではなく
競争相手が少ないためでもある。
◆森が開く
 落盤帯は尾根の肩が多く
樅帯を抜ければ一旦風景が開ける。
 「次郎笈はかっこいいね」



◆変化のとき
 高層の秋の雲の下に
夏の雲積雲が立ち上がり
                       
夏と秋がしのぎを削る
変化の風景が目の前にある。
 これは雨が早いかも。



                     
秋の色が現れ始めた
ダケカンバの森を抜ければ
笹原に囲まれた居場所が現れる。



◆白露
 二十四節気の一つで
新暦九月七日ごろにあたる。
露が凝って白くなるの意。
                                  
露とは水蒸気が地表近くの
冷たいものの表面に凝結して
水滴となったものをいう。
                 
風のない晴れた夜に発生し
日差しとともに消えることから
古来「露の世」「露の命」などといって
はかないものの譬えに用いられることが多い。



                          姿見に一樹映りて白露かな  古賀まり子