猿板

遊山黒子衆SARUの記録

剣山小屋閉めの遊山 冬の雲

                                                   

 西島尾根筋を辿る山道は
標高1800mを越え山頂部となる
霊峰剣山の主稜線に上がる。

◆稜に乗る

「樅はえい枝振りじゃなぁ」

 風の強い処に根を張る樅は
白骨樹になっても山を守ると仰る。

   山神様が好きな木ですものね。

 自然の命たちは役割を担って
他の役に立ちながら共生している。
登山者と山小屋もそうありたいと思う。

                       

◆山頂部のこと

 「雲が暗くなってきた」

    「山雲が出てきたな」

 剣山山頂部に上がれば
東方向の視野が広がる。

山脈の端にある剣山は
ほぼ独立峰で裾野が長く
気圧差で風が吹き上がり
山頂は雲に覆われやすい。

 帰って来たなぁ。。。

 広くなだらかな笹原に覆われた
標高1,955m剣山山頂直下に建てられた
山神様が50年守ってきた山小屋が見えた。

                 

 「ただいま帰りました」

 山小屋のご家族やスタッフ。
たくさんの笑顔が迎えてくれる
僕らの居場所「一番遠い居酒屋」

◆温かいところ

 「まあまあ
    駆け付けやらんと」

 この後はお金と交換して下さいね。

そんないつものやり取りから始まる。

              

 ここにかよい始めて15年。
山神様と登り始めて10年ですかね。

 「そんな遠いこと
    忘れてしもうたわ」

 「いつも代わり映えせんで」

 自家製椎茸に手作りコンニャクまで
全て地物の食事に飽きる事はありませんよ。

     心から感謝して頂きます!

                                                           

 明日のお天気を
山神様はどう予想しますか?

 「霧氷は無理じゃ雲海じゃだな」

季節変わりですものね (^_^)

                冬の雲なほ捨てきれぬこころざし  鷲谷七菜子