猿板

遊山黒子衆SARUの記録

仲夏に入る三辻山遊山 満天星

                                                           

 「シロドウダン咲いたね」

 ツツジ科の落葉低木。満天星
春、若葉と共に壺状の花を多数下垂する。

 クマンバチも忙しそうだな。

◆調和すること
 極相に向かう森では様々な種が根を張り
「競争している」が今までの合意だったが
「助け合えるか観ている」としないと
説明できない現象が多く観察されている。

 

今は何がどこで観ているのか解らない
「自然の絡合」がいつか解明されるのは
現象があるから確実なんだろうけど
僕らが知ることが出来るかは不確実だな。

                                                   

◆杣道の果て
 苔むした石積が導く杣道は
この森の深い処に入ってゆく。
この道を敷いた先人たちは
何を感じていたのだろう。

先人は5万年前に文明を築き
縄文の頃には五感以外のもので
意思を伝えていたと言われはじめ
主語などない日本語に残されている。

                 

最先端の化学は我々が感知できない
物や通信手段はいくらでもあり
“虫の知らせ”や“死後の世界”
もあると考えて解明を進めている 。

◆森の中のもう一つの森
 森の中にもう一つの森があるのは
30年色んな山を歩いてきて感じたこと。
それはチベットの山でも感じたことで
森だけでなく人間社会もそうだと思う。

 「ブナが実をつけたで」

今年は豊作だろうと僕は感じているが
森の命は正解が解っているかもしれない。

                      

僕は人間の五感で感じられないことで
自然を成す命どおしが繫がり生きている。
そんな「絡合」の真の姿のように思えてきた。

  さあ 帰ろうか。

◆かえり道
 現代の化学は非常に不完全で
人間が感じる事が出来ないものは
測定出来ないと言う問題を抱えていて
測定できるのは五感で観測できるものだけ。

                 

 そんな化学で観測できる宇宙の物質は5%
太陽が発しているエネルギーについては99%は
人類には観測できず森で感じる光や風や音などに
関係ない物が100倍あると学問的には考えている。

人間は非常に多くのメッセージを感じているが
測定方法がないので超自然的と考えがちだが
存在はしており物理学では暗黒と表現していて
人間の60兆の細胞の動きもその一と言われている。

                                           

 「ドウダン咲いちゅうかえ」
    「白が咲いちょったで」

 6時から仕込みをしていると言う。

   有り難く頂きます (^_^)

                    我に聞えて満天星の花の鈴  大井戸辿