猿板

遊山黒子衆SARUの記録

tochikoな山歩き 居待月

 翌朝は小鳥の囀りで目覚めました。

  

 

 西の空を見ると
月が山の稜線の上に明るく輝き
とても穏やかな朝でした。

 

 前の日
この場所に至る道では雪が舞い

 

 時々猫バスが走る冷たい夜だったのに

       

 

 炎を囲み夜更かしをした
月の出の遅い夜でした。

 寒さと暗い夜と
小鳥の囀り沢の音

 ここに生きるものにとっては
普通のこと

 

 森のお母さんも山桜も
光りを浴びて笑っていました。

                     春の月さはらば雫たりぬべし  一茶