猿板

遊山黒子衆SARUの記録

入梅の三辻遊山 散る桜

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 「咲いちゅうで!!」

 tochikoがずっと待っていた
深山の山桜が花を散らしていた。

 三度目の正直やな。

◆山桜
 風が吹くたび舞い降りる
この山桜は長く生きて大木となり
下から仰いでも花を見ることは難しい。

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 「ここから見えるで」

今年も満開に会えて良かったな。

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◆三辻の森
 三辻山の原生林は北斜面にあり
樹々の目覚めは南より少し遅くなる。

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そして植生はほぼ極相林に達していて
高木と中低木が順番を守って芽吹く。
森の新緑は大地からはじまり高く登って
各層の命が光合成出来る様になっている。

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 やはり自然は絡合し助け合い
長い年月生きてきたと思うよ。

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◆まほらへ
 森の中のもう一つの森から
姿の見えない鳥の囀りが響いてくる。

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私は森は命が集まって生きる
一つの生き物の様に感じていて
その一つ一つが細胞となり
森を形成している様に感じる。

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その一つの生き物である森には
特別な場所があることも見てきた。

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今日も三辻山のその場所に入り
芽吹きと共に森に満たされる
何か不思議な力のようなものを
肌で感じることが出来た。

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 いつかここで
泊まってみたいよな。

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散る桜 残る桜も 散る桜  大愚良寛