猿板

遊山黒子衆SARUの記録

立春の三辻山遊山 春光

                       

 「伐採は
   お昼休みやろうか」

 祠のあった大岩も
スッキリしてきたな。

◆まほらのこと
 杣道はこの森のまほらに向かう。

 この古の道は国有林にあったので
今回の伐採を免れてよかったなぁ。

 僕が感じる森の中のもう一つの森。

南の杉林が伐られたため陽が射して
風通しもよくなってどう変わるか。

 それがこれからの楽しみだろうな。

                             

◆一期一会のこと

 「来て来て!
    海が光りゆうで!!」

 これって山頂の風景やな。

 「ここでテント
    張っても楽しそう」

テーブルも椅子も沢山あるし。

 「山菜も生えるで」

                 

 また苗木を植えるだろうし
鳥や風が運んだ種も根を張る。
人間の観る風景は一過性のものだから
また一期一会を楽しめばいいと思う。

◆かえり道

 さあ 帰ろうか。

 第二の人生は水の様に生きたい。
岩などを避けて低いところに流れる。

                 

いまガンの原因ではっきりしてるのは
「ストレス」だから低い処に流れたい。
人生は色んなことが絡んでくるけど
山道は高みだけでなく険しくもなく。

 そんな終わりに向かう山道も
共に歩くものはしっかり見定めたい。

                                           

 「今年も地面から
     春が始まるね」

 また四季が始まるけれど
年々に違うことが楽しいよな。

                  うれしさは春の光を手に掬ひ  野見山朱鳥