猿板

遊山黒子衆SARUの記録

山に行かなかった週末 友と話し合った事

白梅

 土佐は梅が咲き始め
八ちゃんと盃を交わした翌日は
朝から温かい雨が降っていました。
◆梅一輪いちりんほどの暖かさ
 「四国の冬はこれで終わりかなぁ。」
この気温では山も雨でしょう。
八ちゃんの言うとおり根雪も溶けはじめ
今年の冬景色は終わりかもしれませんね。

そんな週末に山の相棒達と話し合った事は
思い出話やこれから歩む道など
楽しい話ばかりではありません。
 
◆悲しいこと
 私達が山を始めた頃の厳冬期高所遭難は
それなりに山の経験を積んだ猛者達が
より困難を克服しようとした結果が殆どでした。

しかし今年も信じられない遭難が続きました。
耳を疑うような気象条件下厳冬の3,000mで
普通の会社員や主婦が遭難する。
 
◆感じたこと
 決してより高みを困難を求める事は否定しません。
ただ個人を責めるだけでは解決しない。
やはり経験者であり伝える立場にある
業界にも少なからず責はあると感じています。

「美しさ」「楽しさ」だけ伝えるでなく
「安売り競争」や「利潤」に走るだけでない
技術・経験の伝承がいま求められている
それがこの業界が健全に生き残る道だと思っています。

◆「一途に繁華な山上遊園地化に進んでいるふうにみえる」
 そう書き記し「日本百名山」を書き終えた深田久弥さんが
今の山の現状を観たらどう言われるだろうか?

                    姿ある鬼あはれなり鬼やらひ  三橋敏雄