猿板

遊山黒子衆SARUの記録

大寒に入る家から遊山 蝋梅

                       

 標高118m筆山頂部からは
高知城を囲む高知市中心部を一望する。
ここに眠る歴代藩主と家臣方々は
ずっと城下を見守って下さったのだろう。

◆志鵬台
 「高知」の地名の由来は
川に挟まれた「河内」だったが
水害が多く「高知」に改められた。
山にも挟まれるから城主は山内かな。

◆庶民の墓所
 鬱蒼とした土佐藩主の森を抜け
明るい高見山へ登り返す鞍部に出る。
高見山(皿ヶ峰)は全山庶民の墓所
高知市民は「高見」呼んでいる。

 「ロウバイ咲いたね」

 お墓に寄り添うように
蝋梅が陽を纏う花を咲かせた。

 菜の花も咲いたなぁ。。。

                      

◆空に出る
 開けた墓所を過ぎ
山道が再び木立に入れば
高見山への登りにかかる。

 「ツワブキって
   こんな種つけるがやね」

 山火事で肥えた土壌に
草木が元気に種や花を付けている。

                     

 家から歩いて一時間で辿り着く
大空に開けた標高163m高見山
土佐権守に任官され麓に居を構えた
菅原道真の息子高視の名が由来する。

高見山の眺望

 一休みしていこうや。

                                         

 360度高知市を見下ろすこの眺望は
いつもご先祖様が見守っていることが
実感できるここはいい山だと思うな。

 「御在所山が見えるね」

奥物部の森の空が明るいな。

 この後降りてくるこの冬一番の寒気が
どんな一期一会を見せてくれるろうねぇ。

                 風往き来して臘梅のつやを消す  長谷川双魚