標高118m筆山頂上からは
高知城を囲む高知市中心部を一望する。
ここに眠る歴代藩主と家臣方々は
ずっと城下を見守ってきたのだろう。
◆城下を臨む山
「来たみたいなね」
四国に真冬の訪れを告げる
雲底の暗い雲が北山の上にいた。
寒気予想どおりやなぁ。
◆庶民の山
鬱蒼とした土佐藩主の森を抜け
高見山へ登り返す開けた鞍部に出る。
ここから皿ヶ峰までは庶民の墓所となる。
標高が100m上がると
気温は0.6℃下がるから
四国山地は標高2000mとして12℃
富士山頂は25℃低いと考える。
そこに風が吹けば風速1mで
体感は1度下がることが加わる。
それを想定した装備のためには
気象が読めなくてはならない。
◆仏様の山から
開けた墓所を過ぎ
山道が再び木立に入れば
皿ヶ峰への登りにかかる。
この皿ヶ峰を私が子供の頃に
呼んでいた「高見山」の山名は
土佐権守に任官されこの麓に居を構えた
菅原道真の息子高視の名が由来する。
「休んでいこうや」
私のご先祖様も麓に居る高見山。
この360度高知市を見下ろす眺望に
ご先祖様が見守っていることを感じる。
お天道様が見ているからね。
寒雲の満ちをり更に充ち動く 右城暮石