猿板

遊山黒子衆SARUの記録

tochikoな山歩き 水泉動

 凍った泉が解け
水が少しずつ動きだす頃

 

 梶ヶ森は水と岩の山
水の流れを遡るように岩を登ります。

 

 里は立春前の風景でしたが

「上の滝は凍っちゅうろうね」

 

 

 標高を上げるごとに
空気が変わる

 

 定福寺奥の院を抜け
小さな橋を渡った時
木々の枝の間から白く凍結した真名井の滝が見えました。

 すぐ側の小さな沢も
水飛沫がそれぞれの造形に変化していました。

 

 これが今日の一期一会

 いつもは気づかない
水の存在を氷の白さで知るかよう道は

      


 鳥の目線を越えて

 

 春を待ち
枝踊る木々に包まれる道に降り立ちました。

                  流れたき形に水の凍りけり  髙田正子