猿板

遊山黒子衆SARUの記録

ヌル谷春の野宿 炎を楽しむ〜結び

寛ぐ

◆炎を点てる
 焚き火は皆それぞれ形があるようで、
SARUは勿論、他のキャンプ仲間も、
個々拘りのある焚き火を作っているようです。
 でも「マッチ一本で一晩燃やす」と言う
拘りは皆さん同じようで、
今回は河童流のご紹介を(笑)

 私は縦長に彫り込んだ穴を掘り、
穴の端を渡す様に枕木を置き
地面と薪との間に空間を作ります。

 横に石を並べるのは
見てくれもありますが、
空気の流れを確保する為のものです。

◆おきを作る
 初めは地面の水分を飛ばすために、
細い枝から順に派手に燃やします。
やがて底に赤い「オキ」(炭火)が溜まれば
今度は太い木で覆い炎を抑えます。

 こうすれば薪を節約できるだけでなく、
少々の雨なら火が消えることはありません。

◆飯を炊く
 調理をするときは覆った木を除き、
オキの上にゴトクを置いて行います。
 飯を炊く場合、はじめ炎で沸騰させ、
その後は火を退き、炭火だけで炊きあげます。

最初の炎で「お焦げ」が出来上がり、
オキの遠赤外線でふっくら甘く炊きあがります。
どうです?美味しそうなお焦げでしょう。

◆炎と遊ぶ
 お腹が落ち着いた頃には
いつのまにか日は暮れていました。
 でもアル中な私は「炎」をつまみに
お酒が美味しくなっています(笑)

 今、この山では私だけが操っているであろう炎
その美しい姿には安心感を覚えます。
森と炎と過ごす幸せな一時

◆木霊と遊ぶ
 酔いに身を任せ
森の木々に目をやれば、
どれも踊っているように見えます。

 木が百年生れば「木霊」が宿り、
歩いたり踊ったりするといいます。
 目の前の炎は木々が蓄えた「お天道様」
炎を操り、頂き、再び木々に返す。
今、私は木霊と共に居ることを実感しました。

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