猿板

遊山黒子衆SARUの記録

Tommyさんの家から遊山 冬海

                             

 高知市南部に東西に尾根を張る
南嶺山塊の主稜線にある鷲尾山は
かつて土佐藩の薪を賄ったお留め山。

土佐藩の森
 この杉檜は戦後木材需要期に
植えられたものだと思うが
裏山は人の暮らしと共に姿を変える。
私はそれを自然破壊とは思わない。

◆稜に乗る
 単調な植林を登り
宇津野山から烏帽子山を越え
東西に並ぶ南嶺の主稜線に上がる。

                       

 日当たりの良い稜線には
南国らしい照葉樹の森があり
再び椎や樫の温暖林を登る。

 程なく森が開き
冬の空に飛び出した。

           

◆山頂のこと
 家から歩いて2時間で
南の眼下に太平洋が広がる
標高306m鷲尾山山頂に立つ。

 さあ 始めよか!

 「かんぱ~い!!」

 家から歩いてきたから
みんなで吞むことが出来る。

 「高知はえぇですねぇ」

                                                                   

 「みな持ってまっせ!」

お昼はTommyさんのたこ焼き。

 「土佐では見かけんでぇ」

 では 楽しく頂きます (^_^)

 

◆かえり道
 複雑な地形を持つ日本は
それぞれのお国で文化が違うが
そんな違いも認め合って
一つになることが出来る。

           

特に日本人は絡合力が強いから
「利己」が長く続いたことはない。
 そう言った学者の研究論文が
私はストンと腑に落ちるなぁ。

 「皿鉢構えたき」

 さあ後泊の晩が始まった。
山道具屋さんから石垣鯛の差し入れ。

 利他で新年も共に歩こうな (^_^)

                     

冬海にひとり漕ぎ出づ思ひあり   大橋敦子