猿板

遊山黒子衆SARUの記録

花冷の奥物部遊山 稜線の雪

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 白髪山の山頂は
この急斜面の上にあるが雪も少なく
道は葛籠折れで登りに労を要さない。

◆雪が鳴る
 降ったばかりの淡雪は踏む度に
キュッキュッと音を立て気持ちがいい。
これはこの時期には珍しいことで
今年の一期一会と言っていいだろう。

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◆山が留める
 雪雲の中にあっても
山頂近くになれば高度感を感じる。

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 そろそろ高知は
晴れているだろうな。

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いま私たちが居る雲は
峰々の山頂付近を覆う山雲
時々空の色を透かしてみせる。

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◆稜線に上がる
 縦走路の分岐に上がった。
この稜線の北側も切れ落ちているが
ここも全くと言っていいほど風がない。

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 「三嶺も見えんね」

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 今日は殆ど汗かく事なく
山頂に立つことができそうだ。
 雪が少ないのもいいものだ。

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◆静かな頂
 登山口からゆっくり1時間余りで
標高1,769.7mの山頂に立てるのは
雪が少ないからこそ出来たこと。

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 山頂は雪雲に覆われ
いつもの四国山地を一望する
眺望はしばらく期待できないだろう。

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 今日はこれで良しとしょうや。
BestよりBetterがいいよな。

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                 見えざれば霧の中では霧を見る  折笠美秋