猿板

遊山黒子衆SARUの記録

花冷の奥物部遊山 名残の雪

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 今日は眺望を得られなかったが
明日は晴れて美しい雪峰たちを
堪能することが出来るだろう。

◆一期一会
 しかし樹々に咲く雪花は
陽射しや風で散ってしまうから
それを楽しむことが出来たのは
この日ならではの事だったろう。

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◆かえる道
 しばらく下ると時々雲が切れ
周りの山並を見せてくれた。

 晴天だけが醍醐味じゃないよな。

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今まで同じ山に何年通っても
ただの一度も同じ風景はなかった。

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だからどんな天気予報でも好奇心を持って
行ってみる事が感動に繋がると感じている。

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◆雪花舞う
 駐車場は薄い雲に覆われ
風景は眩しい白色に包まれていた。

 「雪のお花見やね」

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変化の時が近づいたのだろう
帰りの林道に時折強い風が吹き上げ
樹々に咲いた雪花が舞い踊る。

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 何て美しい風景だろう。

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◆寄り道
 晴天の大栃に下りふり返ると
奥物部の山はまだ雪雲の中にあった。

「吹雪の山から晴れた街に
   降りたがは何回もあったでねぇ」

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 いつもの峠の食堂に立ち寄った。
「今日も山行っちょったがぁ」

 綺麗な雪が降りよったでぇ。
「そりゃあ良かったねぇ」

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 ここはいつも温かい。
山はいつも満腹より満足だが
ここではやはり満腹したい。

 ありがとう 頂きます。

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           再びの名残の雪と思ひけり  高木晴子