猿板

遊山黒子衆SARUの記録

筒上山からの風 前編

高鳴る時

 春は一年の始まり。
店長の“山のはじめ”は
霊峰石鎚山しかないでしょう。
◆威風堂々
 石鎚スカイラインから観る南先鋒の
天を突き刺すごとき山容が
圧倒的な存在感で迫ってきます。
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 春の初めはその霊峰を望む
“筒上山”を目指すことにしました。
石鎚登山口“土小屋”で山支度を整える
この一時が心地よく感じます。

◆春のシャワー
 冬にあれほど苦労した雪も
今は嘘のような春の風景となり
冬眠から目覚めた木々の若葉が
緑のトンネルを作っていました。

 霊峰の隣“岩黒山”のブナの原生林に入れば
湧き水が沢を作り登山道を横切ります。
そこには豊富な雪解け水が流れ
それは冷たく甘い味がします。

◆春に咲く
 森も春の装いを纏い
森の花は清楚な美しさを見せます。

 シャクナゲ
 
 ショウジョウバカマ         オオカメノキ
 木々の若葉は光を透かし
その淡い緑で森を染めはじめ
より深いところに入って行く事を実感します。

◆春の紅葉
 春にも紅葉が現れます。
幹に蓄えていた葉緑素
同時に葉が芽吹けば新緑となり

 後から葉緑素を送り込むものは
元々持つ色素の赤や黄色に染まる
秋の紅葉の逆の現象が起こります。

 その色彩は光合成が行われた後の
秋に比べて淡い色となります。

 目の前の森は
パステルカラーに輝き
夢の世界のようでした。
 山懐に抱かれる