猿板

遊山黒子衆SARUの記録

八田さんの石鎚同行記 霊峰に抱かれて

ピッケル&アイゼン

「荷物が無ければこんなに楽なんですね!」
Y氏の仰るとおりです。
八田さんとテントに荷を下ろし
明日のルート工作に向かいました。
◆夜明峠から
 二つ玉低気圧は荒れる前に一時の静寂が訪れます。
私たちが過去に経験したものもそうでした。
その晴天に深入りしてしまったパーティが逃げ遅れ
悲しい犠牲を出してしまいました。
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 石鎚北面を真正面に望む峠に着いた時
台風の目に入ったが如く風が止み
穏やかな晴天の中に四国の神は鎮座していました。

 時折、風の固まりが新雪を巻き上げます。
この前兆を見逃してはなりません。

◆二ノ鎖から
 鳥居も埋まるテン場最前線「二ノ鎖」
八田さんとY氏が三ノ鎖付近を進むのが見えます。
この様子であれば日暮れまでは大丈夫でしょう。
私は一人テントに引き返し宴の準備を・・・(笑)

 途中、夜明峠で振り返り見れば
舞い上がった雪煙が斜陽に輝いていました。

 やはり今夜は荒れそうですね。

◆鎮める
 日が暮れかかった頃2人は帰ってきました。
その後、明け方までずっと
稜線から強い風の音が響いていましたが
森と地形に守られたテントは穏やかです。

 各自夕食は構えていますが
私と八田さんの持ち込んだ大量のビールと
Y氏の焼酎を分かち合い
遅くまで楽しい(?)宴がつづきました。
 ありがとう
◆霊峰に
 翌朝、夜明け頃テントから表を見ると
風の強いホワイトアウトの森に
八田さんのアイゼンが見えます。
どうも夜明けの撮影は中止したようですね。

 自然は人の思うようにはなりません。
 でも、遅い朝食を摂り
帰路に着く頃には天候は回復し
霊峰が我々を穏やかに見送ってくれました。
 また来ます。