猿板

遊山黒子衆SARUの記録

秋分の三辻山遊山 秋の海

                             

 北面の植林を出た主稜線は
乏しい土壌に根を広げを守る
リョウブやツツジが生きている。

◆稜に乗る
 山道が下りはじめた先に
深い緑に沈み今は忘れられた
昭和の園地の東屋が現れる。

 今日は頂に行こうや。

◆頂に上がる

 「初めての人がいるから」

 園地は山頂直下だが
暑い夏はあまり上がらない。

    いい風も吹くろうしな。

                                                   

原子炉である太陽放出物は紫外線など
光線だけでなく放射線も放出するため
衣類など容易に貫通し細胞を破壊する。
特に空気が薄い稜線での被爆は大きい。

 

◆三辻山山頂

 「初めての人が先ね」

 風と陽射しが強く当たる
山頂部を覆う低木林を抜ける。

   「ありがとうございます」

                       

 「高曇りやね」

 昭和の園地のすぐ上にある
標高約1100mの頂上に上がった。

   お陰で土佐らしい風景になったな。

◆海を観る

 「太平洋ビューもえいろう」

 深田久弥さんも記した
山の多い国四国の蒼い山並は
土佐では大海に下る風景となる。

                                 

 さて 森に帰ろうか。

家から2時間半でブナが生きる
山頂に立つことが出来るのが土佐。

   「こんな山歩きがいいです」

                  秋の海木の間に見えてはろかなり  安住敦