猿板

遊山黒子衆SARUの記録

啓蟄に入る加持ヶ峰遊山 福寿草

                                                 

 移動性高気圧に覆われ
西日本は穏やかな晴天となるが
四国は低気圧南の谷に入りるため
雨にならなくても雲が広がりやすい。

◆空を観る
 この寒気が北上した後は
三寒四温の時期としては珍しい
暖かい日がしばらく続く予想。

 

でもそれは寒気を運ぶ偏西風が
大きく二極化したのが原因で
厳しい寒の戻りの可能性は。。。?!

                                                   

◆川を遡る

 「今朝は暖かかったような」

 冬籠もりしていた虫たちが
目ざめる「啓蟄」に入る休日は
tochikoとかよう梶ヶ森を訪れた。

 曇ったきやろうね。

 高知道を降りた山間国道で
吉野川を溯り祈りの山を目指す。

           

 「白いものが見えるような」

 北東に姿を見せた梶ヶ森の
頂上付近に新しい雪が見えた。

 一昨日降ったみたいやなぁ。

◆より道
 吉野川から佐賀山谷川に入り
梶ヶ森山麓の南大王集落にある
福寿草の里」へ立ち寄った。

                       

 「咲いちゅう 咲いちゅう!」

 キンポウゲ科多年草
江戸時代から鑑賞用に栽培され
開花は二~三月。元日草・朔日草

花弁を使って日光を花の中心に集め
その熱で虫たちを誘引し受粉する
代表的なスプリング・エフェメラルは
咲き始めの愛らしい姿で迎えてくれた。

                       

◆山懐に入る

 「きれいに刈っちゅうね」

南大王を見下ろす恩田の棚田も
今年の農作業が始まっていた。

 田起しも始まったな。

 最深集落を過ぎた林道で
梶ヶ森の山懐に分け入った。

                       

 「ヤマドリや!!」

私達に気付いたか羽を「どどど」と
ほろを打るヤマドリの雄がいた。

 そんな春に移ろう祈りの山は
どんな風景を見せてくれるだろう。

                 裏山にゑくぼの日ざし福寿草  成田千空